ユダヤ人団体に“チクった” 中山泰秀防衛副大臣に疑問の声続出

ネット民「最大の敵は味方にいる無能な働き者」

中山泰秀・防衛副大臣(官邸サイト)

東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会は22日午前、開会式と閉会式のショーディレクター小林賢太郎氏を解任したことを明らかにした。小林氏がお笑いコンビ「ラーメンズ」時代のコントで、「ユダヤ人大量惨殺ごっこ」などと述べたことが前日にネットで問題視されたが、当初、静観していた組織委や日本のメディアが態度を一変させたのは、米ユダヤ人団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)」が日本時間の未明に抗議声明を出してからだった。

その際、日本からSWCに通報したとみられるのが現職の防衛副大臣でもある中山泰秀衆議院議員。その対応に疑問や批判の声があがっている。

中山氏は一連の経緯をツイッターで報告。ネット民から善処するように要請を受け、人脈のあるSWCに連絡を取り、未明のうち「早速サイモンウィーゼンタールセンターと連絡を取り合い、お話をしました」などと投稿した。SWC側が声明を出したのはその数時間後のことだ。中山氏からSWCへの連絡は、日本時間の深夜から未明にかけてやりとりしたとみられるが、国家的なプロジェクトの存亡に関わる事態にもかかわらず、政府高官でもある中山氏が、政府や組織委の対応方針が明らかになる前に一方的に外国の団体に連絡をとったことで、ネット上ではリベラルから保守まで中山氏の対応に疑問や批判の声があがっている。

中山氏ツイッターより(一部加工しています)

中山氏の対応に真っ先に疑問を呈したのが評論家の東浩紀氏。ツイッターで次のように投稿した。

ことの是非以前に、深夜に速攻でサイモンヴィーゼンタールセンターに通報し、非難声明を出させたのが日本の防衛副大臣であることに大きな衝撃を受けている。政府の人間なら、国外の団体に通報するまえに、まず五輪組織委員会に調査と対応を指示するべきではないのか。

中山家は祖父の代から国会議員を務めているが、世襲政治家に厳しい渡瀬裕哉氏(早稲田大学招聘研究員)は「自分が日本政府の人間であることすら理解できず、いきなり外国のユダヤ系団体を逆上させる世襲議員のクオリティがヤバすぎ」と指摘した上で次のように厳しく断罪した。

むしろ、このような時こそ、日常活動におけるユダヤ系の方々との関係を生かし、日本政府として対応した上で、筋を通した釈明をすることで信頼を勝ち取るべきだ。 縁故代理店以外でまともに働いたことないから、謝罪のイロハも分からないのだろうと思う。

中山氏は5月に、イスラエルとパレスチナの戦闘をめぐり、「私たちの心はイスラエルと共にある」などと一方的にイスラエル支持の意見をツイッターに投稿したばかりとあって、ツイッターでは一般のネット民から辛辣な意見も噴出。

最大の敵は味方の中にいる無能な働き者

中山泰秀副大臣、先日のパレスチナ武力行使で『イスラエルを支持する』と宣言して官邸を大混乱させた方で、その人に日の丸アイコンアカウントがご注進して、官邸すっ飛ばしてCWCが動いた。過去の反差別、ポリコレ社会運動と全く違うルートで事態が動いていて、政治や社会運動の世界も激変している

小林賢太郎と同時に中山泰秀も解任すべきなんじゃないかな?ホロコーストを揶揄する動画の存在を知った場合、政府の一員としては担当部署(大臣)に通報し、処置を依頼するのが仕事の筋だろ。

などのコメントが次々に書き込まれ、22日昼過ぎ「中山泰秀」がトレンドに一時上位に入った。

 

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