“Amazon砲” 発射!「ビットコイン決済導入」報道で高値回復(追記あり)
英メディア特報で急騰:仮想通貨発行の話も世界がオリンピックのゴールドメダルに賑わうさなか、“デジタル・ゴールド”と呼ばれる、ビットコインも賑わいを取り戻しつつある。それは、“Amazon(アマゾン)砲”が発動されたからだ。実のところ、正式発表はまだだが、イギリスのビジネス紙City A.Mに、内部関係者のコメントとして、アマゾンが2021年中にもビットコインによる支払いの受付を開始する計画が進んでいるという発言があったためだ。

この一報で26日のビットコイン相場は急騰。前日比10%増の420万円の値をつけた。4月に700万円台を突破したものの、現在ビットコインの価格は下落基調だったのだが、この出来事をきっかけに、1か月ぶりに400万円台を回復した。
アマゾンがそろそろ仮想通貨を決済に用いるのではないか、こうした噂は数日前からでていた。アマゾンが「デジタル通貨・ブロックチェーンプロダクトの責任者」として、仮想通貨分野の経験者を募集していたからだ。
29日の決算発表で正式リリース?
その流れがあったからだろうが、今回、たった一紙の匿名の内部関係者の発言で価格が上昇するのだから、いかにアマゾンがビットコイン決済を採用することの注目度の高さがよくわかる。ちなみに、アマゾンは7月29日に決算発表を控えている。内部関係者の発言はその直前のリークでもあり、ひょっとしたら決算で正式発表もあるのかもしれない。
【編集部 追記:26日9:30=ロイターによると、アマゾンはCity A.Mの報道を否定した。取材に対し広報担当者は「この分野に対する関心はあるものの、暗号通貨に関する当社の具体的な計画を巡る憶測は事実ではない」と説明したという】
「仮想通貨決済の導入は、最高幹部であるジェフベソス自身からの司令なのです」と、同紙で証言したアマゾン関係者は記事で語っている。プロジェクトは以前からすすめられており、今すでに準備は整っている段階だというのだ。
「まずはビットコイン決済から開始し、安定的に運用できれば、イーサリアム(ETH)、カルダノ(ADA)、ビットコインキャッシュ(BCH)など、最も人気のある8種類の仮想通貨に広げていく」のだという。さらに来年2022年には、アマゾン独自の仮想通貨の発行も予定していることを明かした。

仮想通貨、相次ぐビッグテックの動き
ビットコインにとっての吉報は、アマゾンだけではない。7月後半になり、こぞってビットコインのポジティブな話が立て続けに起こっているのだ。
先日も報じた通り、今月21日にもテスラCEOのイーロン・マスクが環境への懸念が払拭できれば、一度中止を発表していたテスラでのビットコイン決済を導入すると表明した。また24日には、米ツイッター社CEOのジャック・ドーシーが「ビットコインは将来、ツイッターの大きな部分を占める」とツイートし、ツイッターでビットコインを採用すると発表する考えを明かしていた。
仮想通貨では、2019年にフェイスブックが仮想通貨の「リブラ」を発行すると構想を発表して注目された。ところが注目されすぎたことで規制当局が警戒感を招き介入、ペイパルやビザなどの提携を発表していた大手7社が離脱して有名無実な存在となってしまった。リブラの中身も「完成に数十年はかかる」など注目された割にはスピード感がみえないのも原因だった。
アマゾンの動きと同時に、規制当局がこの新たなビックテックの動きにどう反応するかは今後注視が必要だろう。とはいえビットコイン決済自体はすでに実績があり、米国ではすでにクレジットカード会社などでも一部導入されているので、全く真新しいことではない。
日本の税制では決済は不向きか
実は、すでに日本でも楽天ペイがビットコイン決済を今年2月に発表している。日本でも楽天ペイならビットコインで買い物することができるのだ。
だが、日本の現行の税制でこれをやろうする時には大いに注意が必要だ。サラリーマンであれば20万円以下であれば申告不要だが、個人事業主では数百円単位でも申告が必要になる。計算も超複雑なので実際問題、ビットコインで物を買うのは現在日本の税制上は不向きだといえる。
とはいえ発行枚数は限られているので、多くの人が使えば価格上昇は間違いなく起こるだろう。プラットフォーマーたちが現金よりもビットコインでの決済を急ごうとするのは、将来的な価格上昇を見込んでのことだ。これは逆に言えば、ユーザーは今ビットコインを持っているなら、使ってしまうよりも将来の価格上昇や税制の変化を待つ長期保有が無難だとはいえるだろう。
とはいえ、変化のない日本の税制などとは裏腹に、楽天やアマゾンのような世界的プラットフォーマーの変化は早い。彼らがこぞってビットコインなどによる決済を進めようとしているのだから、我々の想像以上に早く、決済の常識に変化が訪れることは間違いなさそうだ。
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