キタコレ!売上高9割増のグローバルダイニングは自由の闘士か

「真面目な店がバカを見る」の批判も

国や東京都の飲食店に対する営業自粛要請に応じず、深夜営業も果敢に展開してきたグローバルダイニングが30日発表した2021年1~6月期の売上高が、前年同期比で92.3%増の47億円をたたき出したことが、昨晩からツイッター上で波紋を呼んだ。

飲食店に負担を押し付ける国や都のコロナ対策に批判的な人たちからは「世間の支持を得た」「雇用も守れて経営者としては正しい」と好意的な見方が出る一方で、左派系を中心に「真面目に守った方が馬鹿をみる」「コロナリスクをかなり軽視している」と反発する声も上がった。

グローバルダイニング公式サイトより

ただ、コロナ禍の影響をまともに受けた前年同期は、一昨年同期に比べて売上高はマイナス47.6%を示しており、打撃を受けてからようやく戻してきたようにも見える。

しかし、30日深夜に、朝日新聞デジタルが「「要請」応じず売上高9割増 グローバルダイニング」とキャッチーな見出しをつけて速報記事を配信すると、ツイッターでは「グローバルダイニング」がトレンド入り。

30万人を超えるフォロワー数を誇る元LINE執行役員の田端信太郎氏が「キタコレ!!!!」と興奮したようにツイート。オリンピックのフェンシングで日本の金メダルが獲得して湧きかえる深夜のツイッター空間で話題になった。

8万超のフォロワーを持つ「説教おじさん」は「営業強行の判断はかなりリスクが高かったけど、長谷川社長の毅然とした態度が世間の支持を得た」との見方を示せば、

他にもグローバルダイニングに賛意を示す人たちからは都に対する訴訟も辞さなかった闘う姿勢に賛辞も出ていた。

補償が無ければ飲食店も営業するよ。お店を守り、雇用を守り、自分やその家族の生活を守らないといけないのだから。政府や自治体も飲食店に時短や休業して欲しければそうしたく思える条件を出すしかない。

正々堂々と都と渡り合った気骨さの報酬か。

また、ここまで深夜営業の「強行」にもかかわらず、同社の飲食店からここまでクラスター発生の報告がないことも指摘が相次ぎ、「アンチ自粛派」を勢いづかせている。国の規制に敢然と立ち向かったことで「自由の闘士」と持ち上げる声も。

こうした意見に対し、批判的な見方を示す人たちも少なくない。弁護士の紀藤正樹氏は「これでは宣言真面目に守った方が馬鹿をみますね」とコメント。

一般のネット民からも

真面目に休業しているお店はどう思うだろう?今の状況をみたら、公の場で言う事ではないんじゃないかと思う

正直に要請に応じて、泣いている店がある中で、要請に背いて、英雄気取りで売り上げが増えたと発表するというのもいかがなものかと思う。

といった声が相次いだ。

グローバルダイニングが東京都を相手取った訴訟で代理人を務める倉持麟太郎弁護士は一夜明けた31日朝、ツイッターを更新。

①そもそも「要請」への協力は任意
②「不公平感」があるとすればそれは「民・民」に責任を丸投げした国と都の責任であり、利益は営業努力
③自粛警察・同調社会の中で営業継続との経営判断でとったリスクへの視点が欠如

という論点を示した上で、朝日新聞の記事について「まるで「要請ぶっちぎった無法者が得してる」かのような見出し。意識的ならタチ悪いし無意識的なら一回脳みその中を洗濯するかかけてるメガネ外した方がいいぞ朝日新聞。」と強い口調で批判していた。

 

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