ネットで高まる不要論、学校のPTAは変わるべき?

「学校は太り過ぎ」ツイート大反響
  • 「PTAのスリム化」を提起するツイートが大反響
  • 本来は「ボランティア活動」も強制性。「だれ得?」の声も
  • 負担金や労力の提供を嫌い、上部組織から脱退する学校も
rumo/写真AC

小中学校のPTAは、必要なのか。必要だとしても、今のやり方で良いのだろうか。子を持つ親であれば、PTAとの付き合い方に頭を悩ませている人は多いはず。しかも、春先のこの季節は、PTA役員を決める時期でもある。

本来は“ボランティア団体”

ツイッター上では4月下旬、次のような書き込みが1426リツイート、7669いいね!を集めており、少なからぬ反響を呼んでいる。

PTAの会議があって、19時から。教員も誰かが出席しないといけない。もうこれやめにしないか。PTAを保護者に無償でやってもらうのもおかしい。PTAがないとできないことは全部やめたらいい。広報とかもなくても別に困らない。学校は太り過ぎた。一度本気でダイエットしないと病気になって死にますよ。

PTA(Parent Teacher Association、親と教師の会)は、第二次大戦後、日本の民主化を徹底させることを目的として作られたが、現在は保護者たちによるボランテイア団体という位置づけだ。

PTAの活動内容は、運動会や卒業式といった学校行事の企画運営のほか、講演会などのイベント企画、登下校のパトロール、広報誌の作成、ベルマークの収集、それらに関わる会計や事務作業など、多岐にわたる。

ボランティアである以上、本来は自由意志に基づいて行われるべきなのだが、必ずしもそうなっていないため、様々な矛盾を生み出しているとも言える。

前述のツイートには次のようなリプライが送られていた。会費という名目で資金を集めることへの、不合理さを指摘したものだ。

昨年度、PTA本部役員を経験しました。コロナ禍でしたので、表立っての活動はほぼ全て停止。しかし、市の小学校が集まるPTA連合会への会費という名の上納金はフルで納めました(のちに半額返金ありましたが)。市の連合会は都道府県の連合会へ上納します。PTAが無くならないのはこの構造もあるかと。

結局、PTA会費が欲しいだけじゃないでしょうか。教育に必要なものは公費でまかなうことになっていますが、実情は違います。特に部活には膨大な額の補助が出ていますから。すべてをスリムにし、また教育予算を増やす必要があります。

上部組織からの脱退も

活動内容が必ずしも役に立っていないという指摘も多い。

ほんとだれ得なんだろう…学校の様子が分かる?運動会や学芸会、堂々と前のめりで写真が撮れる?…これも広報になった人の特典だし。職場に頭下げて休暇をもらう価値ある?? 4年前、私自身が見事クジで選出され、役員に…自分の学級を空けて、息子の学校の給食試食会のセッティング…ほんと虚しかった。

PTAはやりたい人がいた場合だけその人達だけでできる範囲でやってもらったらいい。あの強制的に役員を決める時の重苦しい雰囲気がこの制度の間違いを如実に表している。下手したらPTAや子供会の負担が少子化の原因の1つになってるかも?

さいたま市のある市立小のPTAは昨年6月、上部組織「さいたま市PTA協議会」への「負担金」の支払いや労力の提供といった負荷に耐えきれず、上部組織へ退会通知を送付した(参照:朝日新聞デジタル)。

学校行事に保護者が関わることは必要かもしれないが、講演会や登下校パトロールなどは、外部の業者に委託する方法もあるだろうし、そもそも必要なのかどうかも考える必要があるだろう。紙の広報誌ではなく、ブログやホームページ等の形にすれば、負担は大きく減らせるようにも思える。ベルマークの収集に至っては、それこそ”やりたい人だけやれば良い”ものではないだろうか。令和時代のPTAのあり方は、ターニングポイントを迎えつつあるのかもしれない。

(参照記事)

 

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