中川コージ氏語る「デジタル人民元が武器 〜 中国が狙うマネー覇権」

インタビュー連載「目覚める獅子」はどこへ行く?#1
ライター・編集者

アフガニスタンの政変でもタリバンとの良好な関係を示し、そのプレゼンスを見せつけた中国。日本よりも格段とデジタル化を進め、アメリカと世界の覇権を競い合うまでになった「目覚める獅子」は今後、世界の政治と経済にどんな影響を及ぼすのか。気鋭の中国ウォッチャーとして近年注目される中川コージ氏に展望を聞いた。(3回連載の1回目)。

nespix / iStock

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進む「デジタル人民元」の社会実装

――中国が正式導入に向けて動きつつある「デジタル人民元」。2021年7月16日には中国人民銀行(中央銀行)が「中国におけるデジタル人民元(中国数字人民币、e-CNY)の調査研究の進展」と題する白書を発表しました。8月1日からは北京のレール交通でデジタル人民元の利用が始まっています。

【中川】チャイナが言うところの「デジタル資産」には、いわゆるビットコインなどの仮想通貨(暗号資産)だけでなく、「デジタル人民元」を含む壮大な野望がありますが、その大きな野望の端緒が垣間見えるのは2019年10月25日の新華社通信の報道でした。

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