親の受講も重要?小学校お受験、保護者向けにはどんな講座があるか

「親の受験」指導内容からお金まで
2021年09月05日 06:00
ファイナンシャルプランナー(CFP®)、健康経営エキスパートアドバイザー
  • 小学校受験は願書や面接、考査前後の振る舞いを通して、親がみられている
  • 対策として願書添削や面接指導など、親向けの講座を行う塾も多い
  • 受講料は子どもの通年授業料に込みが一般的。個別指導は有料が中心

9月に入り、小学校受験の本番が近づいてきました。受験対策も総仕上げに入るこのシーズンには、子どもはもちろん、保護者も忙しくなります。志望校への願書の提出や、保護者が参加する考査の準備があるためです。幼児教室の中には、保護者を対象にした講座を開くところもあります。実際に子どもの小学校受験を経験したファイナンシャルプランナーの加藤梨里さんが、親のお受験対策とお金について解説します。

NiwatSingsamarn /iStock

願書添削や面接…「親向け」講座

都内の私立は11月、国立は11~12月に実施される小学校受験。子どもたちは本番に向けて、決まった時間、決まった場所で机に向かってひたむきにペーパーを解き、工作を作り、あるいは遊んだり体操をしたりしながらも礼儀や行儀をわきまえるという多様なスキルを日々磨いています。

幼児教室によっては通常授業のシーズンが終盤を迎え、志望校別クラスや秋期講習に切り替わるこの時期は、親の受験準備も佳境を迎えます。願書の記入や提出、面接の練習など、親が取り組む課題があるためです。これらの対策講座を、保護者向けに開講している幼児教室もあります。

具体的には次のようなものがあります。

◎願書の書き方講座、添削指導

早い学校では8月から願書の受付が始まります。小学校受験の願書は志望理由だけでなく、子どもの性格や長所、家庭の教育方針などを丁寧に、指定された文字数の範囲で親が書く必要があります。近年はインターネット出願を受け付ける小学校もありますが、大半は手書きですから十分な準備を要します。そのテクニックやコツを教えてくれるのが、願書の書き方講座や添削指導です。

家事や育児と並行して家庭でも子どもにペーパーを解かせる毎日で、親がじっくりとフォーマルな書類を書くのはなかなか大変な作業です。私も子どもが寝静まった深夜に、慣れない万年筆で何度も下書きをしながら徹夜で書いたことを思い出します。

書き方の概要は集合形式のセミナーや講座でつかめますが、個別の願書は添削してもらうと安心です。下書きしたものを先生にみてもらい、誤植がないか、学校側に求められている問いに答える文章になっているかなどを指導してもらえます。

料金は願書の添削で1通1,000円や2,000円程度。セミナーは子どもが通年のコースに通っている内部生なら無料のところが一般的です。

◎面接対策講座・模擬面接

小学校受験で特に重要なのが面接です。子どものみのところもありますが、親子面接や親のみの面接を行う学校が少なくありません。そこで幼児教室では、保護者向けにも面接対策のセミナーや模擬面接を実施しています。

志望校に入学したい熱意や学校の教育理念への理解をしっかり伝えながら、わが子がどんな子どもなのか、そしてどんな家庭なのかを、月並みな言葉ではなく自分らしさを交えて上手にアピールしたいものですが、面接は就職や転職での採用面接以来という親がほとんどです。幼児教室に通っていれば日頃の授業で何度も口頭試問の訓練をしている子どもよりも、むしろ親の方がしどろもどろになってしまう恐れもあります。

料金は、子どもの通常授業料に込みのこともありますが、模擬面接のように一人一人に練習の場が与えられるスタイルなら有料が多いようです。中には、外部から模擬面接だけを単発で受講できる教室や面接指導に特化した個人塾もあります。料金はまちまちで、1回数千円のところから、1万円を超えるところまであります。

◎保護者作文対策指導

一部の小学校では保護者に作文執筆が課されます。願書の一部として小論文並の長文を求められる学校もありますし、試験当日に会場でテーマが発表され、その場で書く学校もあります。後者の場合は本番にならないと何を書くかわかりませんが、いずれも子どもの学校生活や家庭の教育方針に関わるテーマが典型的です。わが子の性格や家庭の教育方針について深く考えておかないと、文章としてなかなかまとまらないものです。願書添削とは別に、例年の出題テーマをもとに保護者作文対策を行う幼児教室もあります。

JGalione /iStock

◎母親講座・父親講座・保護者向け説明会

受験するのは子どもとはいえ、小学校受験では親の関わりが欠かせません。願書や面接、考査前後の振る舞いを通して、親がみられているとも言われます。「親の受験」にどう挑むか、入試までどう過ごすかについてレクチャーを受ける母親講座・父親講座などの保護者向け説明会もあります。

講座は数ヶ月にわたって複数回実施するところもありますし、年長クラスが開講する時期などに単発で実施するところもあります。昨年からはオンラインや動画視聴形式で行われる講座も増えています。料金は無料または子どもの授業料に込みとされています。有料でも1回1,000円程度が中心です。

◎個別指導は有料が中心

直前期に入ると、わが子が合格圏内に入っているのか、残りの期間でどんな対策をすればいいのかなど、個別具体的なことが特に気になってきます。そこで活用できるのが個別指導です。

個別指導は随時行っている幼児教室が多く、先生との都合が合えばいつでも対応してもらえます。上述の願書や面接の対策も個別に指導を受けられるものがありますが、それだけでは足りない場合にマンツーマンでの指導を追加したい、ギリギリまで出願校に迷っているので相談したいなど、内容を柔軟にカスタマイズできることがあります。

通年で幼児教室に通っている場合、通常授業に子どもを送り迎えする際の立ち話程度であれば、親が先生にちょっとした相談をできるでしょう。また、「3カ月に1回15分」など決まった範囲内なら無料、「それを超えると15分2,000円」のような形で相談にのってもらえるところもあります。

小学校受験は子ども本人以上に親に熱が入りがち。本番が近づくと緊張や不安も高まりますが、親の精神状態が子どもに負担になってしまうのは避けたいものです。残りの限られた期間、親も客観的なアドバイスを受けながら、親子でコンディションを整えていけるといいかもしれません。

 

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ファイナンシャルプランナー(CFP®)、健康経営エキスパートアドバイザー

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