ロッテ球団と選手会のトラブル、創業者長男「選手側を心から応援したい」

ファンに波紋拡大、親会社の対応も注視

プロ野球選手会が5日、ロッテの選手が球団側から契約更改前の下交渉で「一律25%ダウンからスタート」との説明を受けたとして、抗議文を送ったことを明らかになったことが波紋を呼んでいる。親会社の創業者長男がツイッターで言及する事態にもなった。

重光宏之氏(2016年)

抗議文を巡る報道があった同日夜から、ツイッターではロッテファンを中心に野球ファンの間で波紋が広がったが、一夜明けた6日午前、元ロッテホールディングス副会長で、現在も筆頭株主の重光宏之氏が言及。「詳しい事情はわかりませんが」と前置きしながらも、「事実であれば選手側を心から応援したい。特に今年は選手の皆さんは頑張りました。来季は本気でリーグ優勝を狙っていこうという中で、選手からの信頼を失う事態は絶対に避けるべきです」と、球団側の対応に苦言を呈した。

ここまでの報道では、球団側は選手会に対し、査定担当者の説明の仕方が不適切だったとして謝罪するも、事実関係を否定しているという。

しかし選手会側は不信感を強めており、公式ツイッターで「10人以上の選手から同様の報告を受けているにもかかわらず、球団は事実関係を否定しています。記憶違いでは説明がつかず、選手が嘘をつく理由もありません」と厳しく指摘している。

ロッテは今季パ・リーグで優勝マジックが点灯しながらも、一歩及ばなかったが、2年連続の2位に。球団の歴史でも1984、85年シーズン以来、36年ぶりの快挙だった。反面、新型コロナによる入場制限で観客動員は大幅に落ち込み、今季は63万人と前年の38万人よりは増えたものの、コロナ禍になる前の2019年(166万人)と比較して大幅に落ち込んだまま。球団の経営がかなり苦しいのは確かだ。

一方で、球団が頼みの綱とする親会社のロッテHDも、設立以来初となる1,000億円超の赤字に転落する危機に陥っているが、今回、選手会と球団のトラブルが明らかになり、筆頭株主の重光氏も言及したことで親会社の対応も問われる可能性がある。

 

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