【超速報】デジタル庁事務方トップ後任、浅沼氏の就任記者会見 AI全文起こし
「2つの領域に注力」政府は26日午前、デジタル庁の事務方トップとして新たに同庁の浅沼尚(たかし)CDO(最高デザイン責任者)が内部昇格し、現任の石倉洋子氏が退任することを正式に発表した。

新体制発足の記者会見はこの日、同庁で行われた、浅沼氏は牧島かれんデジタル担当相とともに出席した。体調不良が伝えられていた石倉氏は参加しなかった。
SAKISIRU編集部は、AI録音文字起こしのアプリサービスを使い、オンライン記者会見でのコメント文字起こしを実施。誤字や不自然な箇所は修正の上、速報で全文をお届けする。浅沼氏の発言は以下の通り。
【更新:12:40】 報道陣との質疑応答も追記しました。
牧島かれん大臣「大変ワクワク」
本日、ここに第2代目の浅沼尚デジタル監就任のご案内を記者の皆様にさせていただきます。会見にお集まりをいただきまして、ご協力誠にありがとうございます。

初代の石倉陽子デジタル監には、デジタル庁を立ち上げの時から、そのご知見を生かしてデジタル庁を組織として作り上げていただき、またグローバルなネットワークも構築いただきました。私としても心から感謝をしているところです。そして、本日より浅沼デジタル監の元でこの度デジタル庁を率いていただくことになります。大臣として大変ワクワクしています。
このデジタル庁には多くのプロフェッショナル人材が活躍されておられます。そのことは誇りを持っていますし、私たちデジタル庁の強みであると思っています。
一方で、常に意識をしておかなければならないことは、全く知識のない方にも、デジタル庁が行おうとしている施策、またはデジタルを通じて届けられるサービスがしっかりと届いているかどうか、ということだと思っています。
例えば「費用減免措置」といったような漢字6文字が並ぶ言葉、それを聞いてピンと来るか、記者の皆さんの中にはおられると思いますが、国民の中には「それってどういうことなんだろう」と思われる方もいらっしゃるはずです。だけれどもその言葉を「支払いを支援します」と書いてあれば、「あ、それ、それ私が求めていたこと」と分かっていただける、気づいていただけるのではないか。
霞ヶ関には専門用語が飛び交っています。そのことを私たちはまず意識をしておかなければならない。それでは民間ではどういうふうにサービスが届けられているのか。例を挙げて考えてみると、ホテルの予約をしようとする時、泊まってみたいなと思うホテルを選んで、宿泊する日にちを選んで宿泊する日数を選んで、希望する部屋のサイズを選んで夕飯を食べるのか、朝食をつけるのか、そうやって1つ1つの手順を追っていけば、そのサービスを得ることができます。
または、ホテルは選ばなくても、「この地域でこれぐらいの日数で泊まってみたいな」と思えば、レコメンドを受けることもできます。迷わずにサービスにたどり着くことができる。もっと言えば、ワンクリックで、ワンステップで、サービスを提供してもらえるカーナビシステム。
「自宅に帰る」と、音声入力すれば最短の方法で家までたどり着くことができる。これが私たちの日常生活での体験です。民間のサービスでは、これほどまでに利便性が上がってきているのに、なぜ行政では同じことができないのか。これは専門用語だけの問題ではないのではないかと私は考えました。
サービスの出発点からサービスのゴールまでの間に、関係する社が、組織が、窓口が複数あるという特徴を、公共のサービスにはあります。例えば、中小企業の方が補助金を申請しようとするとき、自分が使いたい補助金、使える補助金は何なのかを検索する。見つかった後にIDを作る。ID発行には必要な書類を整えなければならない。こうした複数の手続きが行われてきました。だいぶ改善されてきました。アカウントを登録するという方法も構築されました。
しかし、私たちは常に、サービスのスタートから最後までユーザーの皆さん、国民の皆さんが迷わずにたどり着くことができるように工夫されているか、より良い状況に常にアップデートされているか、関係する人々がつながっているかを誰かが確認しなければならないと思います。そしてその誰かはデジタル庁であり、デジタルの基盤であるのではないかと私は今考えています。
依然残念なことではありますが、1番サービスをまたはサポートを必要としている人に、そのサービスやサポートの内容が届きにくい状況にあるという声。この現実にこのジレンマに私は向き合っていきたい。そして、このジレンマを解決するために、デジタル庁は働いていきたいと思います。
人々の暮らしに寄り添うこと、街を作っていくこと、そして未来をデザインすること。そのために浅沼尚新デジタル監は、今日よりデジタル庁を引っ張って参ります。どうぞご期待ください。私からは以上です。
浅沼デジタル監、2つの領域に注力
この度、デジタル監を拝命しました。浅沼尚でございます。本日はお集まりいただき、ありがとうございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

まず、前デジタル監の石倉さんのデジタル庁の立ち上げから、今日までのご尽力に心からお礼申し上げます。多くの職員が、石倉さんから経営戦略、経営組織、グローバル体制、これらの専門の知見を学びました。そして、デジタル庁という新しい組織のあり方を描いていただきました。
石倉さんは、初代デジタル監としてデジタル庁という全く新しい組織を立ち上げ、そしてデジタル庁という新しい組織の文化の情勢を導いていただきました。本当にありがとうございました。
本日は私の役割と豊富についてお話ししたいと思っております。私の前職はデジタル庁のチーフデザインオフィサー(最高デジタル責任者、CDO)です。これまで石倉さんと一緒にCDOとしてデジタル庁の立ち上げに取り組んでまいりました。
また、サービス開発の面におきましては、CDOとして生活者視点でデジタルサービスを作る行政サービスを作る。そのことの大事さをデジタル庁の中で共有し、関係者と共有し、「ワクチン接種アプリ」や「マイナポータル」など行政のデジタルサービスの開発をCXO(責任者)の1人としてリードしてまいりました。
デジタル監に職が変わりましても、私の使命は、生活者視点のサービスを作り、それを届けること、それを届けるチームを作ることだと考えております。これを踏まえまして、当面は2つの領域に注力いたします。
一つ目はサービスです。デジタル庁では、「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」というミッションを掲げております。このミッションに基づき、サービスを生活者視点でデザインすることの考え方やアプローチを、デジタル庁の中に浸透を定着させてまいります。
また、生活者視点でサービスを作るといったところを求められる生活者の声や、また要望に基づき行政サービスを企画・構想すること、そして事実やデータに基づきサービスを改善するといったことの環境や仕組みにつきましても整備してまいります。
生活者にとって分かりやすい行政サービスを各省庁自治体の方々が届けられるように、その土台を作り、それを確実に届けることをこれに注力いたします。
2つ目はチーム作りです。デジタル庁の大きな役割の1つは、デジタルインフラを今後5年で作り上げることです。そのためには志を共有した持続可能な組織チームづくりが必要となります。
デジタル庁をはじめ、中・長期視点でプロジェクトに関わる皆さんが同じ目標に向かい、十分に力を発揮できる、そのようなチームづくりを注力いたしてまいります。また、デザインの本質は人間中心のアプローチで、課題を解決することです。チーム作りにおきましては、組織の立ち上げに見られる課題がございます。
その課題を1つ1つ整理し、職員、そして関係者の皆様の視点で課題を解決し、そうすることによって、皆がゴールに向かって働ける環境を整備してまいります。
オープンな組織文化の形成、多様な専門性を備えた組織体制、個々の職員のスキルの向上を、また各省庁、自治体の皆様方、そして内外のステークホルダー、サポーターの皆様方との連携につきましても引き続き押し進めてまいります。
これら2つの領域に注力することを優先し、政策につきましては当面、政務にお任せしたいと考えております。
デザインを起点としたサービス作り、組織作り、これを主軸にしつつも、デジタル監としてデジタル庁全体の課題に取り組み、牧島大臣を適切に補佐してまいります。デジタル監という重い職責を果たすにあたり、デジタル庁設立の経験を共有し、何よりそれぞれの分野の専門家であるCXO、顧問の村井(村井純・慶應義塾大学教授)さん、そしてデジタル審議官の赤石浩一さんをはじめ、職員の皆様方と引き続き一緒に働けることを大変心強く感じております。
行政官が持つ社会制度に関する深い知見と、国づくりへの高い志、そして民間人材が持つ専門性が融合する新たな行政組織であるデジタル庁が、行政のデジタル化を支え、そして「人に優しいデジタル社会」の実現を牽引できるよう尽力してまいります。
できるだけ早くご報告できるような成果を出して、また皆様にお会いしたいと思っております。本日はどうもありがとうございました。
質疑応答
――今回どのような形で就任の打診があったのか、どなたからどういう打診があったのか、そのあたりの経緯を教えていただけますでしょうか。それに対して、最初、どのようにお考えになったのかもお願いいたします。
【浅沼氏】具体的なやり取り時期につきましては、人事のことですので、控えさせていただきたいと思っております。今回の人事におきましては、牧島大臣から引き続き組織の開発、より良いサービスを提供する、といったことに関しまして、「ぜひお願いしたい」というお話をいただきました。それにつきまして、尽力したいと考えております。
――取り組まれるテーマを2つ挙げられました。後者のチーム作りについてですが、自らも民間から就任されたお立場として、その民間を官の力を合わせるチーム作りで、今どういう課題があって、どういう風に解決を図っていきたいとお考えでしょうか。
【浅沼氏】その点につきましては、これから取り組むべき課題と、すでにもう取り組んでいる課題があるかなと思っています。これから取り組むべき課題につきましては、やはり、官民問わず、デジタル庁だけで何か1つサービスを作るわけではございませんので、関係者の皆様が同じ目標をゴールに向かって進めるような、そういう組織作りを進めてまいりたいと思ってます。すでに取り組んでいる内容につきましては、先ほど牧島大臣からご説明ありましたように、え組織が一丸となって進めるような取り組みを、今まさに進めているところでございます。
――デジタル庁に入る前に、民間での経験も長いと聞いておりますけれども、民間の頃にどういった立場でどういった業務に携わってきたのか、簡単で構いませんのでご説明ください。また、民間時代に培った力や知見を、デジタル監の立場として、どのように生かせるかをお聞かせください。
【浅沼氏】民間の会社におきましては大きく2つの役割を担っておりました。デジタルサービスを作っていくといったところと、デザインチームを立ち上げる、この2点を直近では担ってきました。会社の中でデザインを行うといった立場と、外部の会社にデザインを提案し一緒に進めるという両面でデザインの経験を積ませていただきました。この大きく2つの観点におきまして、昨年9月から立ち上げたデジタル庁の新しい組織において、私の経験知見が生きる部分があるのではないかと考えております。
――前任の石倉氏から特に引き継ぎたいところ、新しいデジタル監としてどういった特徴を出していきたいか、この2点をお願いいたします。
【浅沼氏】組織をより良くし、皆様が力を十分に発揮できる組織を作っていく、といったところを引き続き、さらにより良い組織になるように取り組んでいきたいと考えております。
2つ目ですが、私の特徴といったところでご質問いただきましたが、デジタル庁1人で何かをやると、デジタル庁だけが何かサービスを提供するといった部分は非常に少ないかなと思っています。大事なのはデジタル庁が中心となって、関係者の皆様と一緒になってサービスやプロダクト、行政をより良くしていく、といったところに取り組むのが基本的な考え方でございます。私が何か色をつける、といったことを考えるよりも、皆様がどう目指すところを実現できるか、達成できるかといったところをした下支えできるような組織を目指しながら進んでいきたいと考えております。
――牧島大臣にお伺いします。改めてあの浅沼デジタル監に期待することを具体的にお伺いしたいです。
【牧島大臣】デザインの専門家として、これまでもデジタル庁でご活躍いただいてきました。デザインと聞くと、どうしてもこう表表紙の部分とか包装紙のところと捉えられがちかもしれません。浅沼さんは最終的なプロダクト商品の、皆さんに伝わる部分のパッケージングのところだけではなく、その前から構築をしていくシステムを作り上げていく中で、伝わるように、わかりやすくするように、皆さんのニーズに応えることができるように、というシステム自体からデザインをしてくださる。そこが専門性のあるところでございます。今、デジタル社会が進む中で、「誰1人取り残されない人に優しいデジタル化」という大きなミッションを実現する上で、浅沼さんのこれまでの知見が生かされると期待をしております。
――前任の石倉さんはちょっと出てこられる場面も少なかったと思ってるんですが、新しくそのデジタル監に就任された後に、例えば、会見とかレクなどの機会を定期的に設けて、事務方のトップとして現状の取り組み状況やご本人の取り組み状況などを説明される機会などを設けるお考えはありませんでしょうか。
【浅沼氏】これからどういう形で会見を行ない、皆様に報告できるか、といったところは、適切な形を取りたいと思ってます。改めてご連絡差し上げたいと思っています。
――牧島大臣と、浅沼デジタル監に1問ずつ質問をさせていただきたいと思っております。大臣に対しては石倉前デジタル監がお辞めになるということは、想定内であったえのかどうかということです。就任されて1年もたたないうちにお辞めになる。しかもご時期的にも、少しちょっと不思議な時期だなというのがメディアの人間から見るとあるわけですけれども、この時期にお辞めになるというのは、ある程度想定内で進んでいってえいたことだったのでしょうか。
次に、浅沼デジタル監に対しては、これまでのCDOの役割と、デジタル監の役割ということは変わってくるえ部分もあるかと思うんですけれども、デジタル庁の今の課題というものを今どういう風に分析をされていて、その中でデジタル監としてどういう役割を果たしていくとお考えになってるか、という点を教えてください。
【牧島大臣】石倉さんから申し出があった点でございますので、ご本人のお気持ちにも関わることですので、ま詳細は控えさせていただきたいと思います。ちなみに、あのデジタル監というのは任期があるというものではないのでございますけれども、石倉さんには大変大きなご尽力をいただいたと思っております。
【浅沼氏】デジタル庁の今の課題認識という話ですが、先程、お話ししたところと関連もしますが、やはりまだ半年強という組織の立ち上げ期でございます。組織の立ち上げ期特有の課題はデジタル庁に限らず出てきていると思ってます。先ほどお話ししましたように、職員の皆さんはじめ、関係者の皆様方が同じ目標に向かって力を十分に発揮できるようなそういう、組織仕組みができないか、といったところに注力していきたいと考えております。
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