わずか339票差!武蔵野市長選で保守系勝利、「イブの奇跡」のリアル

自民の「反転攻勢」は本物か?
報道アナリスト/株式会社ソーシャルラボ代表取締役

衆院選出馬を決めて辞職した東京・武蔵野市の松下玲子前市長の後任を決める市長選は24日、投開票が行われた。

開票の最後まで伯仲する大激戦の末、自民・公明推薦の前市議、小美濃安弘氏が、立憲民主党や共産党など左派勢力が支援する前市議、笹岡裕子氏にわずか339票差で競り勝って初当選、市内外の保守系の人たちの間で「クリスマスイブの奇跡だ」との驚きが広がった。

土屋元市長(左)らとバンザイをする小美濃氏(自民・川松都議のXより)

武蔵野市は民主党政権で首相を務めた菅直人氏の地盤であることに象徴されるように、都内屈指のリベラルな政治風土。菅氏と自民系元市長の土屋正忠氏との勢力争いは「土菅戦争」の異名で知られるが、土屋氏が2005年の郵政選挙で国政に転じてから18年間、リベラル系の市長が2代続いていた。

ただでさえ自民にとっては「アウエー」色が強いだけではなく、国政の自民が、岸田政権の支持率低迷、政治資金パーティーの裏金問題で一見すると大逆風の選挙だと予想されていた。筆者もこの選挙戦を事前取材をしていたわけではないのでこの結果に驚いた1人で、急きょ当確直後の深夜未明から取材を開始し、本日朝まで情報を集めていた。

なぜ小美濃氏が勝利できたのか。そして秋以降の都内首長選で相次いで敗れた自民にとって、3日の江東区長選で連敗を止めたに続き、この武蔵野市長選の勝利をもって「反転攻勢」のトレンドと言えるのか。けさの時点で新聞各紙も伝えていないディープな話も交えてお送りしたい。

「なんでもあり」前市政にノー

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