アルゼンチン政府、「無償化」NGワードに?ミレイ新政権の法案が注目

リバタリアン大統領“本領”発揮

アルゼンチンのミレイ新政権が、政府が国民へのサービスについて言及する際「無料」という言葉を使うことを禁じる方針を示した。スペインメディア「リベルタード・デジタル」の系列サイトが28日伝えた。

大統領就任式で吠えるミレイ氏(Facebook)

同サイトによると、ミレイ政権は27日に議会に法案を提出。その209条では、

国、州、地方自治体およびブエノスアイレス自治市レベルでのあらゆる種類の特典またはサービスの広告では、「無料またはそれに類する」という言葉を使用してはならない。 無料のアクセス提供またはサービスの費用は納税者の税金によって支払われることとする。

と規定している。行政サービスから「無料」や「無償」を排除しようとするミレイ氏の持論は筋金入りだ。大統領選当選直後の先月下旬には、X(旧ツイッター)で「無料のものは何もなく、誰かが料金を支払わなければなりません」と投稿。その上で次のように問いかけていた。

  1. あなたはお金を払って人々にお金を盗むことを教えるつもりか?
  2. 誰かが補助金を受けている場合、自由競争は存在するか?
  3. 出席しない人が出席する人に補助金を出すのは倫理的か?
  4. クーポンを通じて競争できるか?

まさに“リバタリアン大統領”としての本領発揮と言えそうだが、折りしも日本の政治は近年、少子化対策を理由に「教育無償化」が論点に浮上。今年春の統一地方選では、教育無償化を重点公約に掲げた維新が躍進し、11月には「教育無償化を実現する会」という新党も旗揚げした。ただ教育無償化と言っても公的負担をしていることに変わりはなく、ミレイ氏のスタンスからすると「アフェラ(要らん!)」とダメ出しされるかもしれない。

※スペイン語はGoogle翻訳を参照

 

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