詐欺逮捕に盗撮疑惑…経産省、1日3人「警察沙汰」前代未聞で炎上必至

新次官発表の当日の不祥事
  • 経産省で1日に3人の警察沙汰が発覚する前代未聞の事態
  • キャリア官僚2人が新型コロナの「家賃支援制度」を悪用して550万詐取か
  • 国会内の女性トイレ盗撮事件の容疑者として男性ノンキャリア職員が浮上

報道各社は25日夕、経済産業省の20代のキャリア官僚2人が新型コロナの「家賃支援給付金」制度を悪用し、約550万円を騙し取ったとして、警視庁捜査二課に詐欺容疑で逮捕されたと報じた。

さらに同じタイミングで、同省のノンキャリアの男性職員が4月に起きた国会内の女性トイレ盗撮事件の容疑者として警視庁に取り調べを受けていることも判明。経産省職員が1日に3人も警察沙汰となる不祥事が発覚する前代未聞がいきなり噴出し、ネットだけでなく政界でも炎上するのは必至だ。

y-studio/iStock

NHKによると、逮捕された2人は、産業資金課の係長と産業組織課勤務の職員でともに28歳。容疑者2人は去年12月、新型コロナの影響で業績が悪化した中小企業を支援するため、賃料負担を支援する制度を悪用。ペーパーカンパニーを作り、虚偽の申請をして約550万円を会社名義の口座に振り込ませた疑いがあるという。警視庁はこの日午後、霞か関の役所に家宅捜索に入った。経産省に強制捜査が入るのは、おととしキャリアの20代の課長補佐(当時)が省内で覚せい剤を使用したとして逮捕された事件以来。

一方、国会内の女性トイレ盗撮事件は4月23日夕方に起きたもので、女性職員が異変に気づいて通報。衆議院警務部が対応に当たっていたが、同部はこの日、政府職員の関与が明らかになったと発表し、さらに報道各社が取材で経産省職員だと割り出して相次いで報道した。

相次ぐ事件に政界関係者のツイッターでも衝撃が広がっていた。元厚労省職員のYouTuberおもち氏はツイッターで「経済産業省は採用からコンプラ研修まで、全面的に見直してくれ。これ、想像以上にとんでも無いことだぞ」と唖然とした様子。元総務省キャリアで、立憲民主党の小西洋之参議院議員は「本当に信じられない。 経産省は、霞が関はどうなっているのだろうか。。」と絶句気味だった。

政界はこの日、東京都議選がスタート。通常国会はすでに16日に閉じているが、新型コロナの支援制度の悪用とあって野党やメディアの追及は必至だ。今後野党側から、閉会中審査を求める声が出てくる可能性もある。盗撮に関しても院内のことで事件当初から、衆議院警務部が議院運営委員会で報告しており、こちらも国会内での説明が要求される場面が出てきそうだ。

奇しくも経産省はこの日、7月から同省事務方トップの事務次官に多田明弘官房長が昇格する人事を発表したばかり。新体制は船出直前から大荒れの事態に直面することになった。

 

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