プロ野球も初のNFT事業:西武が栗山選手の2000安打記念コンテンツ販売

ユーザー同士の取引も予定

プロ野球・埼玉西武ライオンズとパシフィックリーグマーケティング(PLM)は7日、日本のプロ野球では初めてNFT事業に参入したことを明らかにした。この日、PLMが運営するNFTプラットフォーム「PLMコレクション」が開業。通算2000安打を達成した栗山巧選手の記念コンテンツなど4つの商品を第1弾として売り出した。

NFT化される栗山選手の記録達成パネル(プレスリリースより)

今年に入り、ゲームやエンタメ業界でデジタルコンテンツのマネタイズ手段としてNFT事業への参入が加速する中、日本のプロスポーツリーグで最も売り上げ規模の大きいプロ野球もついに舵を切った格好だ。

プロ野球初のNFT商品となった栗山選手のコンテンツは、2000安打を達成した4日の楽天戦で使われた記録達成のパネルや、記録達成前に西武線の池袋駅と本川越駅構内に掲出され、通算安打数をカウントしてムードを盛り上げた「KURI-METER」の2種類。いずれも20万円からの入札形式で売り出した。またスタメンのボードメンバーの動画データ(300個限定:1000円)や、勝利時に選手がカメラに向かって書くサインのデータ(300個限定:2000円)も売り出す。

プラットフォームの「PLMコレクション」は、当面は希少性の高いグッズの販売のみを行うが、今後ユーザー同士が売買や譲渡する二次流通機能も追加する予定という。プロスポーツビジネスのNFTの先行例として注目される、アメリカのプロバスケットボールリーグNBAでは、スター選手のプレー中の動画をNFT化して販売。レブロン・ジェームズ選手のハイライト動画が20万8000ドルで高額取引されて話題になった。NBAでは、再販の舞台となるマーケットプレイスが拡大し、市場全体が盛り上がっていった経緯から、「PLMコレクション」も二次流通機能の追加後が「本番」だと見据えているとみられる。

なお、独立リーグの埼玉武蔵ヒートベアーズも6日、BCリーグでは初となるクラブトークンの新規発行・販売を発表。球団運営などの経費に当てるという。デジタルエコノミーの波が着実に球界に及び始めたことで、今後も新しい動きが出てきそうだ。

 

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