“ポスト望月衣塑子”?東京新聞・女性記者の「孤独死」記事が大炎上したワケ
「メダルラッシュ」との強引な結びつけ東京新聞が電子版で2日夕方に配信した老夫婦の孤独死をめぐる記事が、無関係のオリンピックと強引に結びつけた書き方をしたため、翌3日にかけてネット上で猛批判にさらされる騒ぎがあった。執筆した社会部の女性記者は、炎上でおなじみ(?)の望月衣塑子記者ではなかったが、この女性記者もSNSのある行為が特定されて火に油を注ぐ格好に。一体何があったのか…。
ネットで問題視されたのは「五輪、日本のメダルラッシュの陰で…80代夫婦が孤独死か、東京・板橋のマンション」の記事だ。板橋区内の団地の一室で、80代の夫婦が人知れず亡くなっていたことを伝えた。夫婦はがんも患っていたといい、エアコンやテレビはつけっぱなしで、死後3週間ほど経過していたという。高齢化で各地の団地の「限界集落化」が社会問題になる中、本来なら社会部らしく、都会の悲しい「孤独死」を真摯に伝える意義があるはずだった。
ところが見出しにあるように、オリンピックに関連するかと思いきや、発見された日時こそ大会中だったものの、亡くなったとみられる時期は大会前の可能性が強い。しかし、記事の冒頭で
東京五輪柔道の男子100キロ級と女子78キロ級で日本勢がそろって金メダルを獲得した7月29日、東京都板橋区にある旧公団マンションの一室で80代の高齢夫婦とみられる遺体が見つかった。
と、わざわざオリンピックの競技結果と結びつけた。さらに記事の終盤に近所の男性のコメントとして、
「周りがメダルラッシュで盛り上がる中、団地の中で遺体になって見つかるなんて。気の毒だ」と話した。
と、こちらもオリンピックを引き合いにした。見出しにはこの「メダルラッシュ」を取る形にして、「華やかなオリンピックの舞台裏で…」というコントラストを描きたかったと見られる。しかし、オリンピックは数々の問題を引き起こしているとはいえ、記事を読む限り、この老夫婦の孤独死との因果関係は見当たらない。
東京新聞は、全国紙と違い、大会組織委のスポンサーではなく、その分、ニュートラルな立場から大会運営の問題点を批判する姿勢について一定の評価はあったが、「牽強付会」と言われかねない強引さにネット民は反発。一般人だけではなく、ツイッターの公認アカウントのライター、徳重龍徳氏にも「記事読んで驚いた。五輪に全く関係ない。これ許されるなら「甲子園で球児が汗流す陰で」「コミケで人が集まる陰で」「東京新聞の記者が笑顔で話す陰で」とか何でもできる…。酷すぎる。」と皮肉まじりに呆れられていた。
記事読んで驚いた。五輪に全く関係ない。これ許されるなら「甲子園で球児が汗流す陰で」「コミケで人が集まる陰で」「東京新聞の記者が笑顔で話す陰で」とか何でもできる…。酷すぎる。
五輪、日本のメダルラッシュの陰で…80代夫婦が孤独死か、東京・板橋のマンションhttps://t.co/up5zdtaaxz
— 徳重龍徳(編集、ライター)@ポケモンユナイトやってます💉💉 (@tatsunoritoku) August 3, 2021
炎上はそれだけにとどまらなかった。記事には取材に当たった社会部の天田優里記者の署名もあったが、ネット民は天田記者のフェイスブックもすかさずチェック。今年3月に投稿したプロフィール写真が、聖火リレーイベントのトーチの前で、微笑みながらピースサインをしていた。
記者証をした状態で取材中の一コマと見られるが、オリンピックと孤独死を強引に結びつけた記事を書いた割に、オリンピック取材に興奮する写真をアップする「能天気」な様子に、ネット民の怒りの炎に油を注ぐ形に。
東京新聞が全く関係ない死亡例にオリンピックとの関連を思わせる見出しを付けた陰で… 記事を執筆した天田優里記者は、聖火用トーチで記念撮影をしていた。
などと皮肉まで言われる始末だ。先輩の望月衣塑子記者もネット上でしばしば炎上しているが、ツイッターの検索ワードでは天田記者の名前も浮上するなど大勢の関心を集めており、東京新聞社会部に「新星」が爆誕とばかりに今後も関心を集めそうだ。
関連記事
編集部おすすめ
ランキング
- 24時間
- 週間
- 月間
- ハンストから1年、東京家裁で男性敗訴。判決は、フランスの逮捕状にも“開き直り”
- 「1ドル=129円」円安で留学に行けない!もはや“日本脱出”はムリなのか…
- 20代の約4割が車の任意保険未加入 !? 加入したくてもできない若者の本音
- みんながモヤモヤ、慶応高の甲子園応援騒動、その“違和感”の正体
- 普通株でも優先株でもない新しいスタートアップ投資〜「コンバーティブルエクイティ」とは?
- 「大喪の礼」三浦瑠麗氏の読み違え、田中康夫氏ら追及。「武士の情けで…」擁護の声も
- SAKISIRU「共同親権」訴訟結審、判決は3月8日
- 家入さん、逃げちゃダメだ!キャンプファイヤー横領事件の不可解
- 『孤独のグルメ』原作者のツイートが話題、新聞社の「インタビュー無償」は時代錯誤か?
- 「共同親権」報道訴訟、SAKISIRU・西牟田氏が一審勝訴
- SAKISIRU 4月末で本サイト閉鎖。note にアーカイブ移行します
- ハンストから1年、東京家裁で男性敗訴。判決は、フランスの逮捕状にも“開き直り”
- 安芸高田市長にヤッシーが喝!田中康夫氏「やり方が下手っぴ。頭でっかちな偏差値坊や」
- 参院選半年前で市井紗耶香氏がモー辞退、八幡和郎氏「泥船から逃げ出す人多し」
- 【特報】滋賀県の市議会で自民党籍の議員「刺青」騒動、本人を直撃
- トヨタ「エース社員」退社続出は、“改革者”の豊田社長についていけないからなのか?
- 「ネットで真実」がアダに…「認知領域の戦い」どう乗り越えるか
- 「共同親権」報道訴訟、SAKISIRU・西牟田氏が一審勝訴
- 「1ドル=129円」円安で留学に行けない!もはや“日本脱出”はムリなのか…
- 櫻井よしこ氏あぜん、共同親権「法務省案vs民間案」自民党内バトル勃発
- 【ご支援のお願い】スラップ控訴に負けたくないです。助けてください
- SAKISIRU 4月末で本サイト閉鎖。note にアーカイブ移行します
- 【闘争宣言】SAKISIRUを提訴。Colaboとも一部重複する弁護団はコイツらだ
- ビットコインの生みの親、サトシ・ナカモトの正体がついに判明 !?
- 北村晴男弁護士「共同親権、裁判所が利権失うのが怖い」
- ハンストから1年、東京家裁で男性敗訴。判決は、フランスの逮捕状にも“開き直り”
- 20年前に殺害された国会議員の資料にネット注目。鳩山氏が「入手」
- 安芸高田市長にヤッシーが喝!田中康夫氏「やり方が下手っぴ。頭でっかちな偏差値坊や」
- 続・ジャニーズ私の「敗戦処理策」、真に罪に向き合う「基金」スキームとは
- 「共同親権」報道訴訟、SAKISIRU・西牟田氏が一審勝訴
人気コメント記事ランキング
- 週間
- 月間