河野デジタル相の就任記者会見報道、時事通信が見出しをシレッと変更

「官邸指示を拒否」→「官邸は『改造当日』指示」に訂正

第2次岸田改造内閣でデジタル相として入閣したばかりの河野太郎氏が、就任記者会見を祝日明けの12日に先延ばしにしたことを巡り、時事通信が当初、「河野デジタル相、記者会見せず 官邸指示を拒否」との見出しで報道した。

これに対し、河野氏がツイッターで事実関係を述べて「時事通信の見出しになるとこうなる」と指摘した直後、なんの説明もなく見出しが変更される一幕があった。

河野太郎氏(21年6月の行革担当相時代、政府インターネットテレビ)

新内閣が発足すると、首相や官房長官が官邸で記者会見を行うのとは別に、初閣議の後に閣僚が官邸やそれぞれの所管官庁の記者クラブで就任記者会見を行うことが慣例となっていた。しかし二度手間である上、深夜に及ぶことから各役所の職員が深夜未明まで待機することにもなり、近年は霞が関の長時間労働への批判的な声も出ていた。

河野氏は2020年9月、菅政権が発足した際に行政改革担当相として入閣。行政の無駄遣いを改めるのが任務とあって「各省に大臣が散って記者会見をやれば、今ごろ終わっている。延々とここでやるのは、前例主義、既得権、権威主義の最たるもの。さっさとやめたらいい」と猛批判し、昨年の岸田政権発足時から新大臣の官邸での記者会見は取りやめになった。

ただ、官邸は各官庁での記者会見については10日のうちに行うように各閣僚に指示を出していたというが、そこは“河野流”だ。時事通信が当初、記者会見見送りについて「官邸指示を拒否」との見出しで報道すると、政界で最多の249万フォロワーを誇る河野氏はツイッターで官邸とのやりとりを一言だけ紹介。

「今晩遅くなりそうなので、会見は金曜日にしますね」「了解」というのが時事通信の見出しになるとこうなる。

と記事に苦言を呈した。

すると同日夜のうちに時事通信は「河野デジタル相ら、記者会見せず 官邸は「改造当日」指示」とタイトルを変更。これに河野氏のフォロワーが

元サイトを見たら河野大臣の反論を受けてなのか「見出しの内容」を変えている。 しかしながら本文にも「訂正の理由」も「お詫び文」もない。 こんな事ばかりやっていると、これが「各新聞社始めマスコミにニュースを流す通信社のスタンス」と思わざるを得ない。

と批判すると、河野氏も一夜明けた11日午後「ちょうどそう思ってました」とリプライしていた。

なお、この日は留任した斉藤哲夫国交相も記者会見は後日に繰り延べした。河野氏、斉藤氏は報道陣に対し、それぞれ書面で就任の所感コメントを出している。

 
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