カノッサの屈辱?カローラの屈辱?金メダルかじりの河村市長、トヨタに謝罪も出禁

起きるかリコールのブーメラン
2021年08月05日 20:30

河村たかし名古屋市長が4日に東京五輪ソフトボール日本代表の後藤希友選手の金メダルを勝手に歯でかじったことで批判が巻き起こっている。この日、後藤選手は表敬訪問で市庁舎を訪れていた。取材陣の前で後藤選手が河村市長の首に金メダルをかけてあげると、河村氏はつけていたマスクをおもむろに外して、カメラの前でニヤつきながら、金メダルに噛みついた。

写真:毎日新聞社/アフロ

メダリストたちからフルボッコ

あまりに選手に対するマナーに欠ける行為に対し、批判が殺到した。多くのメダリストからも批判が溢れた。

柔道男子60キロ金メダルの高藤直寿選手はツイートで後藤選手に同情。

「動画見たけど、カンって音なってるし。自分の金メダルでも傷つかないように優しく扱ってるのに、怒らない後藤選手の心の広さ凄すぎ。俺だったら泣く

2008年、12年両オリンピックで銀メダルを獲得している国際フェンシング連盟副会長の太田雄貴氏もツイートで苦言を呈した。

ごめんなさい。これは流石に。現場の空気やお二人の関係値は分かりませんが。選手に対するリスペクトが欠けている上に、感染対策の観点からもセレモニーさえも自分自身やチームメイトでメダルをかけたりしたのに、「噛む」とは。ごめんなさい僕には理解できません

と怒りをあらわにした。

ちなみに、この太田選手のツイートに、当の後藤選手も5日午前中に“いいね”をしていたことが確認されている。現在は取り消しているものの、やはり本人も「嫌だった」ことは間違いないだろう。

カノッサ(カローラ?)の屈辱も

河村市長は言い訳として「最大の愛情表現だった。ご迷惑をかけているのであれば、ごめんなさい」と謝罪したのが、逆に火に油を注ぐ結果となった。“愛情表現”という言い訳はパワハラとセクハラでは、つきものの表現だからだ。

「相手が室伏選手だったら同じことをしたのか。絶対にしないでしょうね。若い女の子相手だからやったんでしょうね」

などとネット上でも批判的なコメントが溢れた。

さらに名古屋をお膝元とするトヨタ自動車からも異例のコメントが出された。文面からは怒りが伝わってくる。

今回の不適切かつあるまじき行為は、アスリートのへの敬意や賞賛、感染防止への配慮が感じられず、大変残念に思う。河村市長には、責任あるリーダーとしての行動を切に願う

トヨタの怒り表明は流石に響いたのか5日に緊急会見を開き謝罪。「軽率にもご本人の長年の努力の賜物であります金メダルを汚す行為に及びました」「名古屋市長としての立場をわきまえない極めて不適切な行為であったと猛省」などと、本人に向けて謝罪するとともに、トヨタに対しても市の幹部らと社に向かい、謝罪文を提出したのだという。

なお、この時、トヨタ側の幹部と面会がかなわず、河村氏は門前払いをされたそうだが、ネット上では現代版の「カノッサの屈辱」だと大ウケ。ツイッターでは5日夜に「カノッサの屈辱」がトレンドワードに入った。高校で世界史を学んだ人なら記憶にあるだろうが、本家のカノッサの屈辱は11世紀の欧州で、ローマ教皇との権力闘争に敗れた神聖ローマ帝国が、教皇から受けた波紋を解いてもらおうと、教皇が滞在する城の外で3日間、とどめおかれた末に許される「屈辱的」出来事のことだ。

またネット民の中にはトヨタ絡みとあって「カローラの屈辱」と揶揄する声も。

リコールのブーメランあるか

河村市長の炎上はどこまでボルテージが上がるのか。5日午後、編集部が名古屋市役所広報課に問い合わせてみたところ「広報課に直接来ているのは、電話とメールあわせて約500件です。他にも広報課以外にスポーツ関係の部署や市民の窓口に抗議が届いているようです。意見として多いのは“不快に思う”“謝罪してほしい”それから、“辞職しろ”など様々です」とのことだった。

2009年に衆議院議員を辞職し名古屋市長に就任した河村氏。市長となって、すでに12年を迎えている。これまで“超ワンマン”と批判されながらも、個性的な彼のキャラクターを押し通し、批判を押しのけてきた。愛知県知事に対するリコール運動を支援していたが、今年は問題に警察が介入する不正が発生。窮地に陥られつつも、今年4月の市長選でライバル候補と大差を付けての4期目の当選を果たしている。今回の件は、まさに河村氏の「慢心」が招いた事態だといえよう。

4月に市長選にも再選し、名古屋では、敵なしの天下を実現していた河村市長だったが、今回ばかりはどうだろうか。市長の任期は4年だが、仮にこれまで河村氏が県知事にしていた「リコール」請求が、今回の事態に怒った市民から出されてしまえば、解任もあり得ない話ではない。リコール請求では請求から60日以内に住民投票すれば、市長とはいえど解任は制度上は可能だ。

今や名古屋のみならず、日本中をも敵にしてしまった河村氏。これから、河村市長に対して“リコールのブーメラン”が返ってきたとしても、おかしくはない事態が起こっている。

 

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