世界初!日本刀のNFT化とは !?
デジタル流通で職人が報われる時代がくるか- 世界初、「日本刀」をNFT化する試みがはじまった。今後は美術品や不動産も
- NFT化によってデジタル上での権利売買が可能に。二次流通で職人に利益が還元
- デジタルエコノミーの力で、日本の伝統文化を守れるかもしれない!?
一般財団法人デジタル資産管理機構は19日、世界初となる“日本刀のNFT化”を発表した。
同機構は、国内の伝統技能や技術、美術品などの資産を守り後世に伝えてることを理念とする団体。同団体がプロジェクトの第一弾として、日本刀のNFT化を発表した。プロジェクトで扱う刀は、数々の賞を受賞している業界の若手職人たちの作品だ。すでに日本刀は同団体に引き渡されており、10月中に、世界で初めてのNFT化されることになるという。

改ざんできないデジタル鑑定書
NFT(ノン・ファンジブル・トークン)化とはなにか。それはつまるところそれは、従来の資産の「鑑定書」「権利書」をデジタル化するということだ。NFTとは、芸術作品や音楽作品、不動産など様々な資産価値があるものの所有権を証明する機能を持つ。ブロックチェーン技術によって、資産の所有権情報を改ざんや捏造されることもない。現在の紙の証明書のようなものとは違って、より安全に管理することができる仕組みなのだ。

同機構では、資産の真贋鑑定を行い、本物であることを確認されたものをNFTで安全に保管管理する制度を開始する。資産の保有者に代わり、NFTマーケットプレイスにて出品代行を行っていくという。
NFTによって所有権等がデジタル化されることの利点は、流動性が高くなるという点だ。デジタル上で取引されることによって、日本だけでなく、海外からも容易に購入することが出来る。
いま、空前の日本刀ブームで世界には愛好家が多い。ランクの高い高級品の相場は、1000万円程度が相場だという。世界のコレクター達が日本を訪れなくても日本刀のNFT化によって、これまで以上に、簡単に日本刀の所有権を購入したり、転売したりしやすくなるわけだ。
これまで以上に流動性が高くなれば、日本刀マーケットはより活性化することになるだろう。現物の購入や輸出には様々な届け出が必要なため敷居が高いが、NFTでは権利の売買となるなので比較的取引もしやすくなるだろう。投資目的で参画する人も可能となれば、より高価格が付くメカニズムが機能してく可能性もある。
職人に恩恵が届く仕組み
かつてのオークションと最も違うのは、値上がりした利益がオークション関係者だけに恩恵が行くのではなく、作品を作った職人に還元される点だ。NFTアートが米国を中心にいま億単位の転売(二次流通)によって、高額取引されるようになり世界的ブームとなっているが、こうしたマーケットと同じように刀のような有形資産も、その所有権をNFTで所有権でデジタル化し、転売(2次流通)されていけば、手数料の一部が、作り手(刀職人)に入ってくる。

作品が売れ、作り手の手元を離れいっても良いものを作れば、売買が繰り返され、価値が上がるたびに、クリエイター(職人)が報われることになる。職人も良い作品を作ることで報われる機会が増えれば、若手の職人が育っていくことも可能となるだろう。作品のクオリティが上がれば、ファンも増え、好循環のサイクルができるかもしれない。そうなれば、今後も日本の刀文化の維持もしやすくもなるだろう。このようにマーケットが育っていくことは、国の補助金などより、もっと直接的に文化の存続に貢献していく。
様々な資産の権利が今後NFT化され、流通していく
日本刀の他にも、デジタル資産管理機構が今後、NFT化していく資産には以下のようなものがあるという。
- 美術品、コレクション
- 不動産利用券(レントロールや評価額、終始履歴、購入時価格の証明と記録)
- プロジェクトファイナンス(IoTを始めとしたログ情報の信用性の提供、終始履歴の証明と記録)
これらの権利をNFTによってデジタル化して、流通しやすくしていくことを予定しているという。これまでのマーケットには“偽物”や“嘘、偽り”の存在がつきものだったが、NFTによって、より真贋証明や権利関係が明確となる。今後はより広い分野で、より健全で、流動性の多いマーケットがデジタル上に育っていくことになるだろう。
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