「18歳以下10万円給付」が論争化、東国原氏「所得制限は設けるべき」

参院選に向けた選挙対策と指摘する声も
ライター
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公明党が衆院選の公約に掲げていた「18歳以下に現金10万円を一律給付する」との案について、賛否が湧き起こっている。なかでも、所得に関係なく給付される点を問題視する声が目立つ。元宮崎県知事でタレントの東国原英夫氏も8日、ツイッターで意見を表明。「当然、所得制限は設けるべき」「国民全員に一旦給付し、所得税課税対象にして、後で税金として徴収」してはどうかと提言した。

 

吉村洋文大阪府知事も7日、ニュース番組で次のように発言している。

「所得関係なしに18歳以下だから全員に配るというのは、何を目的としているのか分からない。(18歳以下の子ども3人がいる)僕だって30万円もらえますからね。これだけ莫大な財源を使うのに、政策の信念がない」

また、ツイッターで19万のフォロワー数を擁する主婦・コラムニストの「深爪」氏は、「子供は贅沢品で娯楽の一種になった」と指摘した。

内閣府の調査によると30〜34歳男性で配偶者を持っている人(=結婚している人)の割合は、正規社員が59%であるのに対し、非正規社員は22.3%パート・アルバイトは15.7%となっている。「結婚して子供を持つ」人のなかには、経済的に裕福なケースも数多く含まれると言える。

ツイッター上では、次のようなコメントも目立つ。

何故子供に10万円のお小遣いをあげないといけないのでしょうか?一万円分の図書カードでいいでしょ。子供がいる世帯となればそれはビール券になるだけ!家族がいない単身世帯だって大変なんですよ!

税金とって配るだけでも 余計なコストが掛かるので始めからとらなくて結構です。減税しほしいです。

「コロナ対策」と称する公明党の18歳以下への給付金ですが、支給は参院選を控えた「来春」というので開いた口が塞がりません。社会保険の議論が「社会主義」扱いされるアメリカでさえ、大半の市民に3度も給付金を支給しましたが、本邦は対象を絞りに絞った挙句この有り様です。話になりません。

完璧な制度は存在しないとはいえ、より公平・平等な形で支給されるよう、もう少し議論が必要かもしれない。

 

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