「安倍政治が分断を生んだ」は本当か?実は日本人“鉄板”の共通話題では

【追悼特集】安倍批判ファクトチェック #3(最終回)
ライター・編集者

【編集部より】安倍晋三元首相の生前の政治スタイルには毀誉褒貶が続きましたが、批判された言動の中にはにわかに信じがたい報道や論評もありました。暗殺事件から1か月。安倍氏に何度も取材をしてきたライターの梶原麻衣子さんが、確かなエビデンスに基づき、安倍氏に対する「巷の批判」を多角的な視点から検証します。

最終回は、「安倍政治が分断を生んだ」と頻繁に言われた言説について、あえて真っ向から異論を唱えます。(3回シリーズの3回目)

「令和元年12月19日 女性が輝く先進企業表彰 表彰式」(首相官邸ホームページ)を加工して作成

「連帯感」と「レッテル」

「安倍政治が分断を生んだ」

このフレーズも、もはや常套句になった感がある。

2022年8月3日には、毎日新聞がまさに〈安倍政治の功罪 分断と対立を生んだ唯我独尊〉と題する辻元清美参院議員のインタビューを掲載している。

新華社が報じた2016年のデモ風景。当時の安倍政権打倒を掲げ政治色の強さを伺わせる(写真:新華社/アフロ)

確かにSNSを覗けば、反安倍・親安倍の両陣営が、安倍元総理の死後も各々の主張を声高に叫んでいる。むしろ、「統一教会と自民党の関係を取り上げろ」「国葬反対派は国際常識がない」など、その死を巡って「分断」は深まっているかに見える。

実際、仲間内の結束は強まり、異論を唱えるものは排除されかねない空気があった。

左派を自認するメディア関係者はこう述べる。

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