横浜市・山中竹春市長はアメリカ人だったの?経歴詐称問題でまたも不可解な説明

「リサーチフェローはアメリカ市民権のある人」
ライター/SAKISIRU編集部
  • 山中竹春市長が記者会見で経歴詐称問題について説明
  • NIHの元上司は「リサーチフェローはアメリカ市民権のある人」と回答
  • それでもリサーチフェローを名乗ったことは「不適切だとは思わない」

横浜市・山中竹春市長は23日、定例記者会見を実施。経歴詐称疑惑について、改めて質問が出た。山中市長は15日、常任委員会でアメリカ国立衛生研究所(NIH)在籍中の肩書きについて「ビジティングフェローである」と明言していた。

今年の漢字を尋ねられ「一」を掲げる山中氏 。ネット上には「マイナスだ!」の声も(12/23 横浜市役所HPネット中継)

フリーランスライターの畠山理仁氏が、まずこう聞いた(以下、質疑は敬称略)。

【畠山】NIH時代の肩書きをビジティングフェローと認めたのはなぜ? リサーチフェローという肩書きを過去に使用していたことを訂正しますか?

【山中】研究者の世界においてリサーチフェローという用語は汎用性がある。研究員を表す一般的な英語としてリサーチフェローというものを用いておりました。
その上で、NIHのリサーチフェローの定義とはちょっと違うんじゃないかということを、ご指摘頂いたと思う。NIHでの正式な職名を問われたのでNIHに確認をし、2002年から2004年までビジティングフェローであると正式な職名をご連絡頂いた。

つまり、リサーチフェローとの回答は得られなかったということである。畠山氏が続けた。

【畠山】ということは、リサーチフェローという肩書きを名乗っていたことは不適切だったと思わないか?

【山中】まったく思いません。あくまで一般的な英語として汎用性のある言葉としてリサーチフェローを使っていた。NIHの定義があるとご指摘頂いて、NIHに照会をしてビジティングフェローと言われた。

そして、両者の違いについて自ら説明を始めた。

【山中】リサーチフェローとビジティングフェローの違いについて、当時属していた研究室の元上司にあたる研究者に尋ねたところ、アメリカの市民権があるかどうか、USシチズン(※注=アメリカ合衆国市民)かNon USシチズンかの違いが一番大きいと。両方とも特定のラボに入り、指導を受けるジュニア(※注=下位の、若手の)の研究者であることには何ら変わりはないという回答でした。

リサーチフェローはアメリカ市民ですので、少し待遇面で違うとか、2〜3年研究者をやってからラボに入るとか、多少違いはあるようですが、ビジティングフェローとリサーチフェローの主な違いはUSシチズンかどうかが大きいとメールで回答を頂きました。

山中市長の説明によると、「リサーチフェロー=米国市民」、「ビジティングフェロー=非米国市民」とのこと。またしても、不可解な説明が行われた。この説明を真に受ければ、山中市長は渡米当時アメリカ人だったということになってしまう。「であればこそ、不適切だったと思いませんか?」とさらに問われたが、

思いません。まったく思いません。

と語気を強めた。また、フリーランスの犬飼淳氏も、関連する質問をした。

【犬飼】リサーチフェローは一般的な名称として使っていたと説明しているが、今年の夏、突如として呼び方を変えている。なぜか?

【山中】リサーチフェローと研究員というのは、研究者の世界では汎用性が高くインターチェンジャブル(※注=交換可能)だと思っておりますので、これまでも研究員と書くことはあったと思います。選挙の前、市立大に在籍中も研究員と書く機会はあったと思います。

【犬飼】私が確認すると、そうではなかった。2017年から2021年までセミナーや記者会見で5回自ら経歴を示したのを確認したが、すべてリサーチフェローでした。

【山中】経歴を書く機会は5回だけではなくもっとあると思う。すべてにリサーチフェローと書いていたわけではないと、今から考えると思うのです。

【犬飼】市長就任前に横浜市立大やがんセンターに応募した際の履歴書には、リサーチフェローと記載していたのでは?

【山中】市立大や国立がんセンターに問い合わせても個人情報だから出るか出ないか分からないですけど、リサーチフェローと書いたのかそうでないかは、記憶しておりません。

山中市長は今回も「研究者全般を指す言葉としてリサーチフェローを名乗った」と強弁していたが、相談した元上司はリサーチフェローとビジティングフェローを明確に区別し役職名として認識しているのは明らかだ。質問を終えた畠山氏も、腑に落ちていない様子だった。もちろん、私(筆者)の頭にもクエスチョンマークが残った。

とはいえ、「NIHの役職名であるリサーチフェロー」について何度聞かれてもスルーし続けていたこれまでの態度に比べれば、今回は多少は会話が成立していたように見える。今後もう一歩、丁寧な説明がされることを期待したい。

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ライター/SAKISIRU編集部

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