石破茂氏ら日本の議員団が台湾訪問、中国が早速どう反発したか

台湾メディア「安倍元首相は親台湾の最大の支柱」
ライター/SAKISIRU編集部
  • 「日本の安全保障を考える議員の会」が台湾を訪問中
  • 中国側は「存在感をアピールしたいだけ」と非難
  • 安倍元首相不在のなかで、関係強化を図る狙いか

超党派の国会議員による「日本の安全保障を考える議員の会」の訪問団4人が、7月27日〜30日まで、台湾を訪問している。訪問しているのは、防衛大臣経験者の石破茂衆議院議員(自民党)、浜田靖一衆議院議員(自民党)、防衛副大臣経験者の長島昭久衆議院議員(自民党)、参議院総務副会長の清水貴之参議院議員(日本維新の会)の4人。

28日、総統府を訪問した石破氏ら国会議員団と出迎えた蔡総統ら(総統府サイトより)

石破氏らは28日、台北市内の総統府で蔡英文総統と会談した。蔡英文総は石破氏らと面会した際、

台日間で厚い絆を構築できたのは、安倍晋三元首相のご支持と努力が核心的な役割を果たしたものだと思う。今月はじめに安倍元首相が不幸にも逝去し、大変残念に思い心を痛めている。多くの台湾の人々は哀悼の意を表するとともに、安倍元首相は台湾の永遠の良き友であると見ています

などと語った。

石破氏と会談した蔡英文総統(総統府サイトより)

今回の訪問について中国メディアはただちに反発し、「環球網」は「日本の政治屋4人がみだりに台湾を訪問 『存在感をアピールしたいだけ』と批判される」との記事を掲載した。

記事によると、石破氏らの台湾訪問について中国の政治評論家は、次のように分析しているという。

自民党総裁選で何度も敗れている石破氏には、日本の台湾政策を左右するほどの力はない。台湾訪問によってメディア露出を増やし、存在感を高めようとしているだけだ。

また、中国政府直属のシンクタンク「中国社会科学院日本研究所総合戦略室」で副主任を努める盧昊氏は、こう語っている。

日本は昨年から、台湾に対して実効性のある関係を広げていこうと積極的な動きに出ている。外交的なタテマエとしては「一つの中国」を堅持しているものの、非公式なさまざまなルートを使って台湾と接触している。日本と台湾は昨年、「政党2プラス2」を行い、深刻なマイナスの影響を生んだ。台湾に対する日米間の連携も明らかに高まっている。

自民党と台湾・民進党は昨夏、外交・防衛の責任者がテレビ会談を行う「与党版2プラス2」を実施。日本は台湾を国家として認めていないため、政党間の協議という形を取っている。盧昊氏は、以下のように続けた。

日本は台湾問題について、中国を牽制するための「戦略的カード」と見ているが、日本と中国は地理的、経済的、文化的に密接不可分の関係にあり、断交によって問題が解決できるわけではない。日本は米中間の外交ゲームのなかで「自国の利益最大化」を目指しており、現実主義や功利主義的な考えが色濃く、投機的な思考も見られる。

一方、台湾メディア「中央通信社」によると、台湾の外交関係者は今回の訪台について、以下のように語っている。

今回訪問しているのは、いずれも日本の政界に大きな影響力のある人物で、権威主義国家が台頭するなか、台湾と日本の間の堅い友好と台湾海峡の安定、台日間の各方面の関係強化に役立つ

今年3月、安倍元首相とオンライン会談した蔡英文総統(総統府サイト

安倍元首相の死去の影響は大きかったようだ。

安倍晋三元首相が不幸にも急死され、「親台湾の最大の支柱」が不在となったと憂慮されていた。自民党内での安倍派の勢力は低下し、安倍元首相が目指した台湾支持や憲法改正の意志が貫徹できなくなるとも言われた。

安倍元首相不在のなかで、引き続き台湾との関係強化を図る狙いがあるようだ。

うした重要なタイミングでの訪台は、台湾にとって重要な意味を持ち、台湾海峡の安全は日本にとって、派閥や政党に関係のない問題であるとの認識を得た。

訪問団は、2020年に死去した李登輝元総統の墓参りも予定しているという。

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