緊急事態宣言“My解除”、新橋の居酒屋店主「こうなったら大いに酒を出すべき」

「もう何が正義かわからない」
2021年06月08日 16:00
ライター/SAKISIRU編集部
  • 緊急事態宣言再延長から初の週末。新橋の飲食店主や従業員に実態を直撃
  • 異口同音に「酒を出す店を責められない」ある店員「もう何が正義か分からない」
  • 「五輪もワクチンも何もかも矛盾だらけ」休業中の居酒屋店主が憤慨

 

緊急事態宣言の再延長から初の週末となった6月5、6日は、各地でかなりの人出があり、飲食店では自粛要請に反してアルコールを提供する店も目立ったと報じられた。東京・新橋の繁華街で、飲食店の店主や従業員に話を聞いた。

7日夕方、開店準備中の居酒屋の店主やスタッフに声をかけていったが、なかなか取材に応じてもらえない。すでに何度も取材を受けて飽き飽きしているか、あるいは何が正解か分からないなかで不用意なことを言いたくないという思いもあるのだろう。

東京・新橋。平日昼とはいえ、コロナ前より人出は少ない(7日午後、筆者撮影)

居酒屋の女性店主(78歳)が言う。

「テレビ局とか大手の記者さんも何度も取材に来られて、そのたびに同じことお話しているんですよ。お酒出している店もあるのは知っているけど、文句は言えないと思います。それぞれの考え方でやっていることなので。ウチは要請に従って20時で閉めていますけど」

焼肉店の男性スタッフ(52歳)も、闇営業を責められないと言い、正直者がバカを見る国になったと嘆く。

もう何が正義か分からないですよね。ウチの店は要請に従ってやってますけど、守っても守らなくても、どっちでもいいと思います。守ったからって報われるとも限らない。日本ってそういう国になったってことですよね

老舗居酒屋の男性店主(85歳)も同意見だ。暖簾を降ろした状態で、店内で知人とくつろいでいた。

「ウチは休業していますが、今日はたまたま友人と一杯やっています。こっそり酒を出している店は、結構あると思いますよ。まあヨソの店のことをどうこう言いたくはありません。生活かかってるし、しょうがないよね

宣言はすでに無効状態

休業中の居酒屋の男性店主(54歳)は、憤った様子でこう言う。

ぎゅうぎゅうに客詰めて営業している店、山ほどありますよ。でももう、大いにやるべきだと思います。経営者の判断次第じゃないですか。時短違反で30万円の罰金(※正確には過料)を払ってでも、店を開けているほうが経営的には正解かもしれない。従業員の生活を守らないといけませんから

筆者撮影

自粛を訴えるメディアや行政の姿勢にも問題があると指摘する。

テレビ見ててもね、『みなさんマスクしてください、密にならないでください』って言っているけど、マスクしてない人から言われても説得力ないよね。出演者から4人も感染者を出したバラエティー番組もあるようだし(※編集部注、番組側はクラスターは否定)」

政治家や公務員は、自粛をする側の痛みが分かっていないのかもしれない。

コロナでも給料全然変わらない人たちから『店閉めろ』って言われても、聞けるわけないですよ。協力金だって、支給されるまでに時間がかかる。自分を守ることを考えないとダメだよね。オリンピックもワクチンも感染対策も、何もかも矛盾だらけだもん

ワクチンの配分については、こんな疑問を呈した。

「正直なこと言ったら、余命幾ばくもない90歳とか100歳のお年寄りにまで打つ必要あるのかなって思います。それよりは、未来ある若い人たちや、税金払っている現役世代に先に打ってやったほうがいいんじゃないですか。『ワクチンが切り札になる』って去年の今頃、ずっと言ってましたよね。あれ、何だったんですか」

新橋に限らず、渋谷や新宿などの繁華街では、なりふり構わず“密状態”で客を入れている店はもはや珍しくない。緊急事態宣言は個別に勝手に“My解除”され、無効化している現場が多いのが実情だ。そろそろ次の施策が必要なのかもしれない。

※画像はイメージです(taa22/iStock)

 

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