サミット熱もう冷却…増税避けて社会保険料の上乗せに、泉房穂前明石市長「セコイやり方」

ツイートは240万超閲覧の大反響

G7広島サミットの予想以上の成功で追い風が吹いたと思った岸田政権だったが、週明け早々、「異次元の少子化対策」の財源について増税を見送る代わりに社会保険料の上乗せを検討していることが報じられたことで、ネット民の怒りが爆発。ツイッターでは23日、「社会保険料」がトレンドワードに長時間入り続けた。

22日、こども未来戦略会議で財源について発言する岸田首相(官邸サイト)

岸田首相は22日のこども未来戦略会議で、「大前提として、消費税を含めた新たな税負担については考えていない」と明言。徹底した歳出改革による財源確保や、経済成長への取組を先行させることなどを打ち出したが、第3子以降の児童手当を現行の月1万5000円から3万円に引き上げるなど拡充する少子化対策には、24年からの3年間で3兆円規模の予算が見込まれる。

岸田氏は「国民の実質的な負担を最大限抑制する」と言うが、衆院選を控え増税イメージを打ち消し、社会保険料の上乗せでしのぐ方向性が有力視されている。

政府のこうした動きを伝える報道に怒りを爆発させるのが、泉房穂・前明石市長だ。市長在任中、公共事業費などを削減し、子育て関連予算を2倍以上に手厚くしたことで知られる泉氏はこの日ツイッターを更新。「『増税考えず』と言いながら、『社会保険料』で国民に負担させるとは、“セコい”やり方だ」と猛批判し、「『税金』より『保険料』の方が国民から批判されにくく、後で上げやすいとの判断だろうが、間違っている。どんな名目であれ、今、国民に負担を押し付けるべきではない」と断じた。

歯に衣着せぬ発言でツイッターで人気を誇る泉氏は45万フォロワーを擁するが、この投稿の反響は凄まじく深夜までに閲覧数が240万を超え、リツイート数も1万2000を超えた。泉氏の投稿には同調した現役世代が続々と反応。

『保険料』としてるからピンとこないですけど、名前を変えた税金ですよね

税金は減税、社会保険料も下げてください!

実質増税で、可処分所得も減って子どもを産み育てようとは思えないですよ。

などのコメントが多数寄せられた。

国民民主党の舟山康江参院議員も泉氏の投稿を引用し、「社会保険料への上乗せって、増税よりタチが悪い」と指摘。「児童手当の支給年齢延長も、扶養控除の見直しで財源捻出する案が。これじゃあ、拡充になっていません」と岸田政権の対応を批判した。 

サミット最終日に発表された内閣支持率は、複数の報道機関の調査で10ポイント近く上昇。各国首脳の原爆資料記念館訪問に際しては岸田首相が館長の代わりに案内役を買って出た“美談”が報じられ、好感度アップの機運すら出始めていたが、G7閉幕翌日にいきなりの負担増の動きに「サミットで点数上げたらやっぱり来たか内政サイコパス」と揶揄するネット民もいた。

 

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