“自民党一の脱原発男”が火をつけてしまった政権与党のメルトダウン

進む“本能寺後の織田家”化
報道アナリスト/株式会社ソーシャルラボ代表取締役
  • 自民・秋本真利衆院議員が風力発電企業からの資金提供で特捜が捜査
  • 政権はもちろん自民党瓦解の危険をはらむ今回の事件の深刻さとは?
  • 安倍時代のレガシーが自壊。「織田信長なき後の織田家」になるのか

東京地検特捜部は4日、自民・秋本真利衆院議員の議員会館と地元の事務所を収賄の疑いで家宅捜索した。秋本議員を巡っては、政府が推進する洋上風力発電の入札制度を巡り、風力発電企業「日本風力開発」から資金提供を受けた見返りに入札制度の変更を迫り、同社の利益誘導を図った疑惑が持たれている。

秋本衆院議員(20年2月、衆院ネット中継)

日本風力開発側は「国会議員ほか公務員に対し贈賄をした事実は一切なく、この点を立証できる客観的な証拠が数点存在している」と疑惑を否定した。しかし外務政務官でもあった秋本議員はこの日、政務官を辞任。離党する意向で本人への強制捜査も近いと目されている。

折しもこの日、マイナカード問題の対応で記者会見だった岸田首相は当然のことながら事件への見解を尋ねられ、「国民の疑念を招くような事態となったこと、これは大変遺憾なこと」と述べつつ、政権のエネルギー政策に「これからも揺るぎはない」と強調するのが手一杯だった。

秋本議員本人への強制捜査に発展した場合、支持率低下に焦る岸田首相にさらなる打撃となるのは誰が見ても明らかだが、政権どころか自民党の組織自体がいま足元から崩壊しかねないくらい深刻な状況に追い込まれているのが透けて見える。

見た目より深刻な秋本事件

この記事は会員限定です。ぜひご登録いただき、続きをお読みください。サブスクなら読み放題です。

 
報道アナリスト/株式会社ソーシャルラボ代表取締役

関連記事

編集部おすすめ

ランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

人気コメント記事ランキング

  • 週間
  • 月間

過去の記事