「北朝鮮ともお友達?」鈴木宗男氏、朝鮮総連の全体大会での挨拶動画が物議

「ロシアから乗り換えたか」の声。高市氏の20年前の“告発”ブログにも脚光

在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の第25回全体大会が28日東京都内で開催され、日本維新の会の鈴木宗男参院議員が来賓として挨拶していたことが明らかになった。

鈴木宗男氏(写真:Motoo Naka/アフロ)

翌29日になり、鈴木氏が「いくばくかのお役に立ちたい」などと挨拶した様子の動画がネットで拡散。今週は北朝鮮が弾道ミサイルを発射しばかり。さらにこの日は、拉致被害者の即時帰国を求める、家族会主催の「国民大集会」が開かれていたとあって、ツイッターでは保守派の論客やネット民を中心に鈴木氏への非難が集中する事態となった。

朝鮮総連の全体大会は最高意思決定期間に位置づけられ、4年に1度の開催。今年は28、29日に行われた。朝鮮総連の機関紙「朝鮮新報」によると、初日には、金正恩総書記から「祖国と民族から与えられた使命と本分を全うすることを期待している」などとする書簡が送られた。

日本メディアにはこの書簡を参加者に読み上げる冒頭のみ公開されたが、鈴木氏をはじめとする日本側からの来賓挨拶の様子は取材できなかったようだ。しかし「朝鮮新報」の電子版が29日、前日の大会の様子を撮影した動画をアップ。鈴木氏が挨拶する模様のうち「汗をかいてまいりたい、幾許かのお役に立ちたいと思う次第であります」と、友好的に呼びかけるようなシーンが収められていた。

これを保守系のネット民が発見して問題視。やがて54万人のフォロワーを擁するタレントのフィフィさんが「維新の鈴木宗男議員が出席して「お役に立ちたい」ってスピーチしてるけど、これはどうゆうこと?」とツイート。

この辺りから爆発的に拡散していったと見られ、ツイッターは、親露的な言動に続き、北朝鮮に融和的な姿勢を見せる鈴木氏への非難であふれかえる事態に。朝鮮新報はこれを見て危機感を募らせたのか、動画はやがて再生できなくなったが、事前に動画のデータを押さえていたネット民が拡散させ続けていた。

鈴木氏非難の炎はこれだけでは止まない。フィフィさんは続けて、自民党の高市政調会長が、小泉政権時代の2002年9月に書いていたブログを発掘。ブログが投稿されたのは当時の小泉首相が北朝鮮を訪問し、史上初の日朝首脳会談で5人の拉致被害者を帰国させるなど北朝鮮問題がヒートアップしていた時期。高市氏は、この頃、食糧難に喘ぐ北朝鮮に日本から米を送るべきかを巡り、自民党内が紛糾する生々しい様子を綴る中で、当時自民に所属し、外交で存在感を発揮していた鈴木氏について衝撃的な言及をしている。

当時は鈴木宗男代議士が北朝鮮への米支援を実現しようと必死で、外交部会の部屋にはいわゆる「宗男チルドレン」と呼ばれた若手議員が陣取り、私も含めた反対派が発言しようとすると、後からスーツの裾を引っ張って椅子から立てなくしたり(私はスーツを破られてしまった)、大声を上げて発言を遮ったり、今から思うと異常な状態で、まさに力づくで50万トンの政府米支援を決定したのです。

ツイッターでは、フィフィさんの投稿に対し、昨秋の衆院選で大阪1区で維新候補に敗れ浪人中の大西宏幸氏も「これは問題ある発言ですね」と反応。他にも保守系アカウントを中心に

ロシアから北朝鮮へと乗り換えたのでしょうか

鈴木宗男さん、正体を現す

日本維新の会はこれを認めてるって事ですね…。

などの怒りの書き込みが続出。ネット民の中には、維新の松井代表にも説明を求めるリプライが出始めるなど、公示まで1か月を切った参院選へ微妙な影響を出しかねない情勢だ。鈴木氏や維新が週明けになんらかの対応を見せるのか注目される。

 

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