Colabo問題、東京都監査委が「本件精算には不当が認められる」

これまで“ガン無視”のマスコミどうする?

新聞やテレビが全く報道しない中で、ネットで話題沸騰の一般社団法人「Colabo」(代表理事:仁藤夢乃)の会計処理問題を巡り、東京都監査委員が、Colabo側を追及している元ゲーム開発者の男性からの住民監査請求を認めたことが29日、明らかになった。

riomiwa /PhotoAC

男性はこの日「暇空茜」の名称で発信中のツイッターで請求結果の通知文をアップした。

これによると、監査委員は、女性支援の委託事業に関するColabo側の会計報告について「本件精算には不当が認められ、本件請求には理由がある」と指摘。そして東京都に対し、Colaboへの委託事業実施に必要な経費の再調査や、不適切な支払いが判明した場合には返還請求するように勧告した。

今回の問題では、Colabo内部で委託対象の事業とそれ以外の事業との経費が混同されていたのではないかと指摘されているが、通知文では、「公金の使われ方について、都民に疑念を生じさせないよう、事業実績額については正確に報告させる」ことや、「人件費や報償費等の事業の実施に必要な経費とそれ以外の経費について、明確に区分することが困難な経費については事前に按分の考え方や算定方法を局が受託者に対して示すなど合理的な説明ができるようにすること」などの具体的な対処についても意見が付されていた。

ここまで都庁記者クラブにも加盟する大手新聞やテレビでは、Colabo側が男性を名誉毀損で訴えた際に、Colabo側を擁護するような論調で取り上げるばかりで、男性のColaboに対する反論や会計処理への追及については報道は皆無に等しく、小池知事の今年最後の記者会見でも全く話題にならなかった(関連記事)。

しかし、住民監査請求が認められるケースはそう多くない中で、東京都に対し厳格な対応を求める意見が出たことで、年明けに仕事初めする東京都はもちろんのこと、マスコミ側の対応も問われそうだ。

川松都議「ここまで突っ込んだ結論が」

住民監査請求が認められたことを受けて、西村博之氏らの著名人や都政関係者もツイッターで反応した。

都民ファーストの会の尾島紘平都議は「再調査し、不適切なものや過払いが認められた場合、過去に遡っての返還請求など措置を講じることになります」などと決定内容について触れるにとどめていたが、

動画やSNSで追及していた自民党の川松真一朗都議は「住民監査請求によって、ここまで突っ込んだ結論が出るという事は、、、」と驚いた様子。「東京都の正式発表が出る前までに疑問点が色々と出てくるだろう。 今まで経験したことの無い展開がめまぐるしい」と所感を述べていた。

元経産官僚のコメンテイター、宇佐美典也氏は「Colaboの件は勝負あったな」と男性側に軍配をあげ、「ここから他の事業者に横展開するし、内閣府、厚労省にも横展開するわな」と延焼する可能性に触れていた。

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小池都知事の記者会見でColabo問題スルーの事情……ついでに国政復帰はあるのか?

 

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