「やっぱ、すごいな、上岡龍太郎さん」24年前の“予言”に大阪・吉村知事もビックリ

五輪招致失敗を“的中”、舞洲は「カジノに」

5月に亡くなった元タレントの上岡龍太郎さんが芸能界を引退する直前の1999年12月、テレビ番組で大阪市が当時めざしていた2008年オリンピックの招致が失敗に終わり、会場の計画地として宙に行く舞洲地区について「カジノにしてしまう」との構想を語っていたことがツイッターで26日、話題になり、大阪府の吉村知事も反応する一幕があった。

4月、東京で遊説中の吉村氏(編集部撮影)

上岡さんが注目を集めたのは1999年の年末、落語家・立川談志さん(2011年死去)との対談番組で飛び出した発言。当時、フジテレビ系の報道番組の特別企画として放映されたものの動画が拡散した。「毒舌」で鳴らした2人とあって、当時の世相についてもめった切り。自主的にピー音がしばしば入る過激さだ。

大阪市が北京と招致を争っていた2008年オリンピックについて、上岡さんは「中国で今までオリンピックやってないんですよ。日本では(過去に)東京があります。北京と大阪が競り合おうたら、どうしても世界の流れは北京行くでしょ」「ここだけの話、大阪負けると思う」と予言。

続けて「大阪オリンピック招致してて、舞島ってところを埋め立てて競技場いっぱい作ってるん ですよ。これ来ないんですよ、オリンピックが。どうするか」と計画地の利用問題を指摘した上で、自分が市長になったら「ここで一大、舞洲をですねカジノにしてしまおう」「全部ギャンブル島にしてしまって、競馬やオートレースやルーレットやる。離れた島ですから」と提案した。

SakuraR /PhotoAC

さらに上岡さんは“IR構想”を熱弁。「舞洲を一大ギャンブル都市にすれば、大阪の税収も潤うし 国際集客都市なんて今言ってるんで国際的に(観光客を)呼べるでしょう」「ギャンブルだけやってるわけじゃない。それにエンターテイメントがあるでしょ当然、ラスベガスみたいに。そうすると吉本の芸人もどっと入り込むでしょ」と語った。

談志さんから「いつ市長になるのか」を聞かれて、「2003年になろうか」と語った上岡さん。この時、すでに2000年を区切りに芸能界引退を公言し、実際に市長選出馬がたびたび取り沙汰されていたが、2003年の市長選を含め、以後選挙に出ることはなく晩年まで公の場にはほとんど姿を見せなかった。

ただ、オリンピック招致の失敗を大胆に述べ、後年のインバウンドにつながる先見性を伺わせるなど、ネットではありし日の上岡さんの才覚を偲ぶ人が相次いだ。

吉村知事もこれに反応。「20年以上前でしょ。 やっぱ、すごいな、上岡龍太郎さん。細かい部分は違うけど、だいたいの方向性はそうなってる」と驚いた様子だった。

 

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