“全裸監督” 村西とおる氏、AV許可制導入発言の立民・塩村議員に「やれるものならやってみろ」

参院選の「ウラ争点」?弁護士、元官僚も新法の違憲可能性指摘
  • AV新法が施行、規制対象の業界関係者へのヒアリング不足指摘も
  • 声をあげた数少ない当事者の1人がベテランのAV監督、村西とおる氏
  • 村西氏が新法推進派の塩村議員に矛先を向けた経緯とは?

アダルトビデオ(AV)の出演者保護を目的にした規制法(AV新法)が23日施行された。法案審議中、AV業界からの目立った反発は、一部の制作関係者やセクシー女優らにとどまっていたが、政策のプロなどからも、規制対象となる業界関係者に対するヒアリング不足などが指摘され始めている。

fabioderby /iStock

そうした中、声をあげた数少ない当事者の1人がベテランのAV監督の村西とおる氏だ。近年は、その半生を取り上げたノンフィクションを原作にしたドラマ『全裸監督』が、ネットフリックスで大ヒットして再び脚光を浴びているが、そんな村西氏が噛み付いたターゲットが規制法を推進した立民の塩村文夏参院議員だ。

塩村氏(参院サイト)

事の発端は、法案成立直後の18日、塩村氏のツイッターでの発言だ。文科省がAV出演被害の相談窓口を全国の大学などに設置することを通知したことを受け、「こうした積み重ねで被害者が減ることにより、この世界の印象も変わり、適正化が進む」と見解を示したところ、法案の効果を疑問視するネット民から「被害者が減る?減るのは真っ当に作品作りしてる会社だけだわ!女優だけで作品作ってるわけじゃないんですけど。それ以外は地下に潜るし、被害者は声も上げれず泣き寝入りする人が増えるんじゃない?」との批判に直面した。

塩村氏はこれに対し、「国会質疑をご覧ください。こうしたものについては、対応しやすい法律です。地下に潜って被害者が泣き寝入りということにはなりません。声を上げやすく、対応は迅速になっています。ですから、真っ当に作品を作る会社に有利になります」などと反論。その上で、

貴殿の主張が「声を上げない人の作品はそのままか?」であれば、私も同じ疑問があったので国会質疑しています。この究極的な解決策は規制強化です。許可制など。そこまでしたほうがよいですか?

と述べ、AV業界を究極的に浄化するためには制作に当たって公的機関による許可制導入をチラつかせた。

しかし、これに猛反発したのが、村西氏だった。22日に投稿し、「AV新法推進の塩村文夏議員は「AVの規制を更に強めて許可制にした方がよいですか」の恫喝発言」と、この発言を取り上げ、「面白い、やれるものならやってみろ、の話」と一蹴。「そもそも、憲法の表現の自由「事前検閲を禁止する」をご承知ないうつけ。よくもそんな浅学で立法府の議員をやっていられるもの。税金に寄生することなく辞職せよ」と呆れてみせた。

AV新法は与野党超党派の議員立法で、国会審議の論点に急浮上してから法案は3か月余りでのスピード成立・法施行だった。しかし規制対象となる業界関係者へのヒアリングは不十分であるとの指摘が相次いでいる上、今後「許可制」導入となれば、憲法で定める「表現の自由」に抵触する可能性がある。

行政法などに詳しい平裕介弁護士は22日、ツイッターで塩村議員の発言に言及し、

いわゆるAV新法については、法律施行後2年以内に検討が加えられ、検討結果に基づき必要な措置が講ぜられることとされている。このことに関し、先日ある国会議員が「許可制」の導入に言及したが、これは撮影された性行為映像制作物の発売や公表に対する国の事前規制ということだろうか。憲法違反では?

との見解を示していた。

また元経産省の宇佐美典也氏は、法案審議中から議員立法としての欠陥を抱えていることを指摘していたが、

AV新法、行政訴訟起きるだろうし、普通に違憲立法の可能性あるので、下手したら成立から廃止までの日本記録を作る可能性がある。 っていうかそうなってほしい。

と皮肉気味に評していた。

(関連記事)「AV新法」で業界は死活問題。それでもDMMがダンマリな背景

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