「こんなやり方で…」橋下徹氏、維新の「社会保険料軽減」に辛口注文

国民・玉木氏「社保軽減の本丸は...」

日本維新の会が永田町では異例の社会保険料軽減を経済対策に盛り込んだことを巡り、SNS「X」では18日、有識者や他党からもさまざまな反応が出始めた。

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当初の一部報道では明らかになっていなかったが、党幹部によると、提唱する社保軽減策を含め、24年3月末までに限定した「緊急経済対策」の一環だ。

この“時限措置”に噛み付いたのが、維新創設者で元大阪市長の橋下徹氏。この日、Xで「維新は、いったん保険料を3割、5割下げて、来年の4月には保険料を元に戻す政策らしい」と述べた上で「国民は元に戻すということを前提にしないだろう。こんなやり方で政策議論を巻き起こすのは間違っている」と厳しく指摘した。

その上で橋下氏は「やるなら高齢者・高所得者の負担増、開業医システムの効率化、一般医薬品の保険適用外、自由診療の拡大策などとワンセットの現役世代の負担軽減策という、強烈な反発の嵐を真正面から受ける形で大きな議論を巻き起こして欲しい」と注文をつけた。

この橋下発言に維新の音喜多政調会長は「橋下徹さんの言う通り、社会保険料の適正化・医療&年金制度改革にはとんでもない政治エネルギーが必要。だからこそ、与野党ともにこの聖域から目を背け続けてきた」と呼応。さらに「ここに正面から挑戦することこそが維新の存在意義で、極めて困難な道ですが、世代間格差の是正のためにもやりきります」と述べた。

これに対し、橋下氏は「社会保険改革、大いに期待しています」とエールを送った上で、「わずか半年後に元に戻すという国家運営を考えること自体に僕は反対です。他方、消費税の上げ下げは政治的なものでしょう。そもそも消費税の税率を全て法律で決める仕組みがおかしい」などと持論をぶつけた。

一方、国民民主玉木代表は先述の橋下氏の投稿を引用する形で「私も、社会保険料の軽減は否定しませんが、2〜3ヶ月間だけ下げても軽減効果が小さいので、むしろ抜本改革の姿を見せる方が重要だと思います」と述べた。

その上で玉木氏は「現役世代の社会保険料負担軽減の本丸は、やはり『世代内』の支え合い機能の強化です」と指摘し、「国民民主党は、野党で唯一、現役並み所得のある高齢者の窓口負担増と高所得者の保険料アップの法案の両方に賛成しました」とアピールした。

 

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